二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ルック・湊(ルク主)

INDEX|32ページ/174ページ|

次のページ前のページ
 

湊が静止しかけたが、その前にヨシノはしゃべってしまっていた。

「腰が細すぎて、帯が・・・。」

それを聞いた一同はまた固まる。
シュウは見た目無反応だったがなぜか満足そうに見えた。フリックはいい大人なのに赤くなっているし、マイクロトフに至ってはほぼ意識を飛ばしている。カミューは素晴らしい、とばかりにニッコリしていた。シーナはやたらニマニマとしていた。
ルックはといえば、なぜか不機嫌そうにムスッとしている。

「殿方はその、腰ががっしりしてらっしゃるので、普通は腰で巻くものですが・・・湊様は腰が細くって・・・帯が落ちてしまわれるので、仕方なくウエストで巻いたんです。」
「まっまだまだ成長期なだけだよっ。もうちょっとしたら、僕だってビクトールさんみたいになるんだからねっ。」

湊が憤慨して言った。周りでは“いやいやありえねぇだろう”と心の中で突っ込みをとりあえず入れている様子がありありと分かる。

「まあ、俺みたいになりてぇなら、ほら、いっぱい、食え!」

相変わらずなビクトールがガハハ、と笑いながら湊の首に腕をまわし、“わっ”とか言っている湊を無視して料理を置いているところに連れていく。
周りでは、そんな熊をうらやましげに見つつも、シュウの“では、始めようか”との声で歓声をあげ、それぞれ好きに動き出した。

「ちょ、ルック、やっぱ湊、ヤベぇな!」
「・・・もし何か邪な事でも考えてるなら、100回切り裂くからね?」
「俺、死ぬだろそれ!てか行かなくていーのー?ルッきゅん?皆がワラワラと湊を囲ってんぜー?」

ニヤニヤとしているシーナをうっとおしげに見ながら、ルックは言った。
「うるさいな。・・・シーナ。ちょっと僕は明日魔術師の島に帰ろうと思っている。」
「は、なんで?レックナート様の世話か?小間使い。」
「・・・ほんとに切り裂くよ?・・・ちょっと紋章で調べたい事があるんだ。なるべく早く帰ってくるけど、その間、湊に変な虫がつかないように見張ってろ。」
「なんで命令!?まあ、いいけどよ。つか、俺が悪い虫にならんて、なんで思う訳?」
「君はどうしようもない女好きだからね、それだけだよ。」

プイ、と顔をそらしながら、“じゃあ頼んだから”と言いつつルックは湊のほうへ向かっていった。

「ほんと、可愛い奴だわ。」

そんなルックを見送りながら、シーナは笑いながら呟く。それから近くにいた女の子に声をかけに行った。

「湊。」

ルックは皆に囲まれるようにして、楽しそうに笑っている湊に声をかけた。

「あ、ルックっ、って、え?」

ルックに気づき、嬉しそうに振り返った湊の腕をいきなりつかみ、ルックは転移魔法を使った。

「っ!!!あんのくそガキーっ!!」

周りは一瞬唖然とした後でくやしそうな声をあげていた。
作品名:ルック・湊(ルク主) 作家名:かなみ