【ノマカプAPH】綺麗な薔薇には棘がある
「先日、ドイツさんの家にあった童話の本を読ませて頂く機会があったのですが」
ふと、貴方の事が頭に浮かびました、
「"いばら姫"という話をご存知ですか」
「知らない。興味がない」
「そうですか。なら、黙りましょう」
興味がないものを聞かされてもご迷惑でしょうし、
「いい」
「はい?」
「話せ」
「でも、興味がないのでしょう?」
「話には興味はないが」
お前の声が、聞きたい
「嫌か?」
「―…いいえ」
じゃあその前に、温かいお茶でも淹れ直しましょうか
綺麗な薔薇には棘がある
( 私はそれが飾りにしか見えないのですただただそれでも触れようとする誰かのテノヒラを待つ触れて流れる誰かの血を浴びることを待つただただ待つ待っていることさえ忘れて眠ったまま、 )
作品名:【ノマカプAPH】綺麗な薔薇には棘がある 作家名:ゆち@更新稀