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迎え火

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「あ、」




「あぁ、こんばんは、カカシさん」





「こんな時間に何してんの?ハヤテ」





今は夜中の11時過ぎだ。




こんな時間になにしてるのか、こんなこと今出歩いている自分に言えた事ではないのだが。








とても綺麗な月明かりの元に立つ一人の男。








―月光―







彼がそれを身にまとうと、その月明かりの美しさ、妖艶さ、





そして何とも言えぬ孤独感がより一層増している気がした。









彼の肌の青白さは、日の元に立っているときは不健康という印象しか受けなかったが、



今、この月明かりに照らされている彼は











酷く美しく、淡く、今にも消えてしまいそうな気がした。










「丁度帰ろうとしていたところなんですね、


 カカシさんこそ、こんな時間に出歩いてどうされたんですか?」






「俺は・・・・・」
















自分は何をするためにこんな夜中に出歩いていたんだろうか?










そもそもさっきまで自分が何をしていたのかさえ思い出せない。















「・・・・・綺麗な月ですね、」











何も言いださない俺を特に気にしてないかのようなハヤテ。










そうだ、誰かに会いに行かなくてはいけなかった気がする、











誰だかは思い出せないけれど。











「ああ、綺麗な月だね。


 俺さ、さっきまで何してたのか全然思いだせないんだけど、誰かに会いに行こうとしてた気がするんだよね。
 

 誰だかまったく思い出せないんけどさ」








「誰かに、ですか?」











「うん、なんか今じゃなきゃいけなかった気がしてさ、家も、何処に居るのかも、

 
 そもそも誰なのかすら覚えてないんだけどね。


 家からこの月を見てたら、無意識にここにきてた」







疲れてんのかな、俺











そう笑うと、彼は静かに、けれど確かに笑っていた。








「なんで、その人に会おうとしていたんですか?」









なんで、何故だろう。









今じゃなきゃいけなかったから?





それもあるけど、










「なんか、大切だった気がする


 その人が」














そう、大切だったのだ、大切だったのに









大切〈だった〉のに?

























「・・・・・そうですか、






 それが聞けて、本当によかったんですね
















 私も、大切でしたよ」














貴方が


















「!!!




 まって、行くなハヤテ!!」












そうだよハヤテ、





お前が大切だったんだよ、











なのにお前は勝手に一人で行ってしまった






また大切な人を俺は失ったんだよ、









行かないでくれ、







逝かないでくれ・・・・










この美しい月光を見て、君を無意識に探していたんだよ、








君に、








会いに来たんだよ、ハヤテ













――――――――――――――――――――――――


















「あ、」





「ん?なんだカカシ、カレンダーになんか変な事でも書いてあったか?」











「ああ、ガイ。

 
 いや別に大したことじゃないんだけどさ







 昨日までがお盆だったんだなって」











《丁度帰ろうとしていたところなんですね、》








「そっか、お前の家は今そっちにあるのね


 いつかそっちに伺わせてもらうからさ、それまでは


 




 またこっちに帰っておいで、ハヤテ」















今度はちゃんと俺が迎え火してあげるからさ












作品名:迎え火 作家名:―琉鴉―