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ある日常2

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誘われるままに仕事帰りに、虎徹さんの家に行った。
2人きりになって、いきなり後ろから抱き締められた。
いつもと違う、と気づいたのは、抱き締められた腕の力がいつもより強かったから。

「虎徹さん…っ」

なかば強引に縺れるように、二人でソファに倒れ込む。
被さるように圧し掛かられ、身体が密着した。

「こて――…」

見上げた先、思ったよりもかなりの近い距離に
虎徹の顔があった。
あ、と思った瞬間、唇を塞がれる。

「…ンっ」

ぬるりと熱い彼の舌が口腔に忍び込んできた。
勢いを落とすことなく、バーナビ―の舌を絡め取り擦りあわせてくる。

角度を変えて深く口づけされ、
濡れた音が室内に響いた。

「っ…ぁ」

息継ぎの声が、甘くねだる色を見せれば、
さらに虎徹の動きが荒々しさを増す。

「――っ!?」

性急な手つきで、衣服をたくしあげ
虎徹の手がバーナビ―の肌に触れてきた。

「ちょ、っと!ちょっと待ってください虎徹さん!」

我に返ったバーナビーが
慌てて虎徹の胸を両手で押した。

「なんだ?」
「なんだじゃないですよ、何して」
「何って、ナニ…」
「そんな冗談は必要ないですから!」

尚も、バーナビ―の頬に唇を這わせてくる虎徹に話しかけた。

「虎徹、さんっ」
「なんだよ」
「僕、帰ってきたばかりなのでシャワーを…」
「ダメだ」
「!?」

話は終わったとばかりに、行為を再開しようとする虎徹の胸を叩く。

「どうせ汗かくんだからいいだろ」
「でも…」

それでも渋るバーナビ―の耳朶に虎徹の息が吹きかけられた。

「俺は気にならねえぜ」

むしろ興奮するくらいだ。

そう言われれば、何も言い返せない。
黙り込んだバーナビ―に、さらに虎徹が体重をかけてくる。
バーナビ―の両脚を割って、虎徹の身体が割り込んでくる。

「今日…は、どうし、たんですか…?」

こんなにがっつく、この人をかつて見たことがない。
今だって、バーナビーの肌を滑る手が、身体中を撫でまわしている。
欲しい、とこんなにも彼の瞳が訴えるところを見たことがない。

「今日の虎徹さんは何か…」

違います、そう言えばピタリと虎徹の動きが止まった。

「虎徹さん?」
「…」
「虎徹さ…」
「…お前が、」

――今日はなんだか、1日中可愛く見えちまって。

「…え」
「もう昼からずっと抱きてぇなぁって、何度思ってたことか!」
「はぁ…」
「今日のお前はなんか色気がやばい」

そう、真剣な瞳で見つめられれば
逆にこっちも動悸が早くなる。

「バーナビ―」

彼の視線が、自分に欲情していると知るだけで鼓動がおかしくなる。

「シャワー…」

本当は浴びたいけれど。
汗を流して、きれいにしてから虎徹さんとこういうことをしたいのだけれど。

「…やっぱりいいです」

こんなに余裕がない彼を待たせるなんて自分にはできない。

「続き…」

してください。
そう言いながら、バーナビ―は腕を伸ばし彼の髪に触れた。



作品名:ある日常2 作家名:夏唯一