K.K.P.#8 『 うるう 』二次小説
いつかの夜。
ある町に、人のものとは思えない大きな大きな泣き声が響きわたり、その町に古くから住む老人や、彼らに昔話を聞かされて育った大人は「かつて森に住んでいたお化けが再び森に戻ってきたのか」とおびえ、眠れぬ一夜を過ごした。
だが、子供たちだけは違った。
声をそろえて口々に、こう言ったのだそうだ。
「あれがお化けのうるうなんかのわけがないじゃないか。だってあんなに優しく、悲しそうな泣き声なんだから」と…
作品名:K.K.P.#8 『 うるう 』二次小説 作家名:泡沫 煙