二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
フェリクス
フェリクス
novelistID. 37203
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ブラッシング

INDEX|1ページ/1ページ|

 
ここはドイツの首都、ベルリン。

ビスマルク通りの西、シュプレー川のほとりに古民家風の家がある。
そこに、ドイツことルートヴィッヒと、その兄である、プロイセンことギルベルト・バイルシュミットが暮らしている。
そして彼らの愛犬、アスター、ブラッキー、ベルリッツも一緒だ。

「今日は天気もいいし、あいつらのブラッシングでもするか。」

キッチンで昼食を作りながら、ルードヴィッヒはそう呟いた。
ヴルストを茹で上げ、ザワークラウトの上に乗せ、あとはパンを籠に盛れば完成である。

「兄さん、すまないが、出来たものからテーブルに――」
「なあ」

ルートヴィッヒの発言に被せてギルベルトが声を出す。

「どうした?兄さん。」
「俺もブラッシングしてくれ。」

「なっ!」

あまりの事に、あやうく手元の包丁を落とすところだった。

コホン、と咳払いを1つして、気持ちを落ち着かせる。
「ブラッシング……して欲しいのか?兄さん。」

「おう!」
そう、満面の笑みでギルベルトは答えた。

「飯食い終わったら、あいつらの前に、俺のブラッシングな!」
「あ……ああ……」



昼食も食べ終わり、愛犬たちをつれ、庭に出たルートヴィッヒは、手元のブラシを見て溜め息をついた。

「なーに溜め息ついてんだよ、ヴェスト!」
「いや……犬と同じブラシでいいもんなのかと思ってだな。」
「あー、この前ブラッシングしたあと、綺麗に洗ったろ?だから平気だろ。」

そう言って、ギルベルトは、ルートヴィッヒの胡坐をかいた足の上に座った。

「……なあ、兄さん。」
「なんだ?」
「この体勢だと、やりにくいんだが……」
「あー、じゃあ、こうしようぜ!」

すると、ギルベルトはおもむろに向きをかえ、ルートヴィッヒと向かい合うように座りなおした。

「ちょ――兄さん!」
「ケセセセセ!なんだよ、恥ずかしがりやがって!顔真っ赤だぜ?」
「お、俺は、恥ずかしがってなんか――」

言葉尻を奪うように、ギルベルトがルートヴィッヒの唇を自分のそれでふさいだ。
唇同士が触れ合うだけの、軽いキスだけで離れてしまった。

「いいじゃねえか、お前は俺様の可愛い弟なんだからよ。」

そう言うと、真っ赤になって固まったルートヴィッヒを横目に、愛犬たちのブラッシングを始めたギルベルトであった。









「ところで、兄さん。」
「なんだ?ヴェスト。」
「兄さんも、可愛いと、俺は思う。」
「なっ――なんだいきなり!!」
「ベッドの中で、俺を欲しがってくれる兄さんとか、イキそうなときに泣きながら――「ああああああ!!!」」
「どうしたんだ、兄さん。いきなり声なんか荒げて、真っ赤になって。」
「ヴェスト……てめぇ……このドS!!!!」

作品名:ブラッシング 作家名:フェリクス