のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』
「我が『ナムオアダフモ機関』の長、ドラ様が一目置いている者、『野比 のび太』の事なのですが。第1特殊部隊を1人で壊滅させた、というのは誠(まこと)なのですか?」
隊員のその言葉を聴いた隊長は話す。
「うむ、それは私も気になった。特殊部隊を1人で壊滅させるとなると、相当の腕が必要だからな。だから私は先程、第1特殊部隊の生き残りと話した時にその事を訊いた。すると、実際は『野比 のび太』によって壊滅させられたのではなく、パーフェクションB.C.W.である、『デストロイヤー』の暴走により、壊滅させられたのだと解った。そして、かの『野比 のび太』がその『デストロイヤー』を討ち倒したのだと解った」
隊長のその言葉を聴いた隊員か言う。
「・・・・・・・・・そうだったのですか。しかし、『デストロイヤー』を1人で討ち倒したという事だけでも凄い事ですよ」
隊員がそう言うと、隊長が言う。
「ああそうだ。流石はドラ様が一目置く者といった所か」
と、隊長が言うと、間も無く、ヘリコプターの音がした。
「戦闘ヘリが到着したか、早いな」
と、隊長が呟いた。すると、隊員の方も喋る。
「・・・全機『AH-1コブラ』ですか」
と、隊員が言うと、隊長の通信機に通信が掛かってきた。
「こちら、第1特殊部隊隊員の晴瀬です。15機の『AH-1コブラ』の調達に向かい、只今到着致しました」
その言葉を聴いた隊長は言う。
「ご苦労だったな。では、直ちに現場に急行し、作戦を遂行せよ。我々は一時、ナムオアダフモ機関本部に帰還し、対策を練り直す」
と、隊長が命令をした。すると、晴瀬隊員は、
「了解」
と、返答すると、のび太達の居る場所へと向かった。
その頃、ナムオアダフモ機関の本社では、今までの挙動を全て把握していた2人が居た。
「なぁ、ドラえもん。君はどう思う?」
と、言ったのは、スネ吉だった。その部屋には、スネ吉の他にもう一人居て、そのもう一人は、ドラえもんだった。スネ吉のその言葉を聴いたドラえもんは応える。
「どう思うも何も、あのような低脳ごときでは、のび太は止められまい。まぁ、のび太が『デストロイヤー』を無傷で仕留めたのは少し想定外だったが」
ドラえもんがそう言うと、スネ吉が言う。
「ははは、きついなぁ。まぁ、実際本当の事だけれど」
と、スネ吉が言った。すると、ドラえもんが、何か気づいた様に言う。
「・・・・・そういえば、第2特殊部隊の兵が此処に帰還してくるらしいな」
と、ドラえもんが言うと、スネ吉が言う。
「そうらしいね。作戦を練り直すとかなんとか」
スネ吉がそう言うと、ドラえもんは応える。
「だが、所詮は猿芝居に過ぎんな。凡夫が何をやろうとあいつ等には敵わん」
ドラえもんはそう言うと、続けて喋る。
「・・・・・そういえば、例の新型兵器の設計は済んだのか?」
ドラえもんのその言葉を聴いたスネ吉は応える。
「大体はもう完成した。あと数時間で完全に完成すると思うよ」
スネ吉がそう応えると、ドラえもんが言う。
「そうか。ならばのび太達が来る前に配備出来るな」
ドラえもんがそう言うと、スネ吉は言う。
「そうだね。『アフィマーサー』の修復、というか再設計も完了したし」
スネ吉のその言葉を聴いたドラえもんは呟く。
「『アフィマーサー』の再設計、『ver2.0』か」
と、ドラえもんが呟いた。
「・・・・・そういえば、生物兵器開発部のあいつは何処に行ったっけ?」
スネ吉は、思い出した様にドラえもんにそう尋ねた。すると、ドラえもんは応える。
「確か、「鳥類を生物兵器化する」とか言ってどっかに行った筈だ」
と、ドラえもんが言うと、スネ吉は、
「ああそう」
と、軽く相槌を打った。
「じゃあ僕は持ち場へ戻るぞ」
と、ドラえもんが言った。すると、スネ吉が喋る。
「ああ、じゃ気をつけて」
と、スネ吉が言うと、ドラえもんは部屋から出た。
作品名:のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』 作家名:MONDOERA