水底(みなそこ)を流れる、ーーー光、あまりにも、ーーーここはどこか、どこか、ここではない、ーーー日の差す水路だが、ーーーたしかに石でできているが、その脇にはむき出しの配電盤がみえる、どうしてここまで豪勢に仮住まいを立てたのか、と言うことが思い浮かぶが、・・・すべて、廃墟である、ーーーここは、仮に、エデン、としておこう、そう、1000年前までは、ここは、エデンその物だった、テラフォーミング(地球以外の惑星への人工的な地球環境化による植民地化)、で、ーーーもう少し今の描写を続けてみよう、かつては地下歩道だった黄色い継目のか細い石畳の、そのプランター部分が、急にさしいった私のドアからの、その薄い日光に輝きだす、おそらくはノンエナジー光のおかげもある、そうして、かつての繁華街には、綺麗な地下水が流れ流れている、不思議な植物が自生し、かぎりなく、ーーーだが今これを書いている、私、でも私は誰?ーーーきのう冷凍保存から目覚めた、だが識別コードが薄れている、自分の名前が分からない、・・・私は誰なのか、ただ、私が誰でもいいのであって、もはや、ーーー蝶が飛ぶ、ホログラフィ、ーーー銃声!こんな廃墟に誰が!だが、確かに銃声だ、しかも撃ち合いしている、ーーー私はとにかく物陰にかくれる、路地裏の物陰、機能しない消化装置脇に、ーーーやがて死が訪れたのか、銃声は去っていった、ここは、ーーーここはもはや、人間の住む場所ではない、それは、今の銃声で分かる、無法地帯とは生易しい、全域無法地帯、の惑星、ーーー///eden///ーーー