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もし、夜天の主に幼馴染がいたら 2 新たな家族

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守護騎士が八神家に来てから1ヶ月が経った。
この1ヶ月の間守護騎士達は常識やマナーを学び、
最初は戸惑いながらも平和な日々を過ごしていた。

「なぁはやてー。はやてはなんで刹那みたいに学校って所に行かないんだ?」

「それはなー。秘密や♪」

「なんでだよー」

「女の子には秘密の一つや二つはあるもんやで」

ヴィータの質問を秘密で貫き通すはやて。
はやてが学校に行かない理由を秘密にしたのはこの場に刹那が居たからだった。
この場に刹那が居なければちゃんと答えたかもしれないのだが、生憎「もし」はない。
なので秘密にしてしまったのだ。

「刹那君ははやてちゃんが行かない理由知ってるの?」

今度はシャマルが刹那に聞いてきた。

「知らない。俺も前に一緒に学校に行こうとは言った事あるけど、
理由もなしに拒否されたからわからない」

刹那もはやての行きたくない理由はわからないでいた。
まぁ、本人が話さないのだから当たり前ではあるのだが。
それからヴィータが刹那に学校での出来事を聞いたりして4人は楽しんでいた。

「ただいま戻りました」

「あ、お帰りー」

4人が会話を楽しんでいるとシグナムがトレーニングから帰ってきた。
それをはやてが出迎えるような形で声をかけた。
シグナムがトレーニングをする理由はやはり騎士としてだろう。
いつ来るかわからない脅威に備えて鍛錬を怠らないのだろう。
それに対してヴィータやシャマルは鍛錬を行うことがない。
むしろ1日中はやての側にべったりと貼り付いている感じだ。
ザフィーラに関しては行いたいのだろうけど、そういう状況に無い為できないでいた。
今のザフィーラは八神家のペット的な立ち位置なので仕方ないのかもしれない。

シグナムは帰ってくるなり周りと一言、二言、言葉を交わした後汗を流す為風呂へ向かった。
そして時間ももうすでに夕方くらいになっており4人の楽しい時間は終わりを向かえた。
はやては夕食の支度を始め、シャマルはその手伝い。
ヴィータと刹那で洗濯物を取り込んで畳んだりしていた。
ザフィーラは・・・・・・まぁ出来ることがないのでのんびりとリビングでくつろいでいた。
色々と作業をした後、みんなで食卓を囲み夕食を楽しんだ。
夕食が終わった後は就寝までの間皆、それぞれの時間を過ごした。
はやてはヴィータと一緒に話をして楽しみながらザフィーラを触り、
シグナムとシャマルはダイニングでお茶を飲みながら少し大人な会話をした。
そして刹那は自室にこもり宿題をやっていた。

守護騎士達はこの1ヶ月で少しだけど幸せというものを感じていた。
闇の書の主である八神はやてとその幼馴染である伊吹刹那の2人によって。
4人は今の生活に少なからず満足しており、感謝していた。
そしてこの幸せな日常がいつまでも続けばいいと思い始めてもいた。
闇の書の呪いではやての命が蝕まれている事を忘れて―――――