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そして伝説は紡がれる……

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俺の名前はナハト。

職業は……勇者。

アリアハンの英雄を父に持つ、血統書付きの勇者。

そんな肩書きを持つ勇者。

『あなたなら、魔王も倒せるわ。
だって偉大な勇者オルテガ…父さんの子ですもの!』

『お主ならば必ずや魔王バラモスを打ち倒してくれるだろう。
アリアハンの勇者の血を汚さぬようにな』

……思い出すだけでもヘドが出る……

俺はたまたま『勇者オルテガの息子』だっただけで、『俺が勇者オルテガの息子』じゃない。

俺は『ナハト』だ!

お袋もアリアハンの糞王も俺の事を『ナハト』ではなく、『オルテガの息子』或は『勇者の血筋』としか見ちゃいねぇ。

親父は火山の火口で死んだらしいが、俺にはそんな事どうだって良かった。

そう思っていたし、今でもそう思っている。

そうして俺は16歳の誕生日を迎えた。

この日、俺は魔王バラモスも倒す旅に出た。

……今では懐かしい記憶だ。

この日以前は血筋等をネタにバカにされた事がよくあった。

もちろん俺はそんな事をした連中を個別に呼び出し、一人一人徹底的にシメた。

そしてその後俺はそいつらの大将になって、グループの中心となった。

一緒にバカやったり、イタズラしたり、色々やった。

だが、この日を境に周りの、そいつらの態度が一変した。

今までの『バカやってた仲間』から『勇者を応援する村人』に。

正直そんな予感はしてたし、そんな事はしょうがないと理解していた。

所詮俺はどんな事をしていても『勇者の息子』なのだ……

俺はそんな懐かしい記憶を思い出しながら目の前の敵を見据える。

今回で何回目の挑戦だろうか?

5桁を超えた辺りで数えるのを止めてしまった。

そんな事を考えている内にも、奴は狡猾にも、指先から凍てつく波動を放ち吹雪を吹く。

だが、残念ながら俺の装備は後にロトの装備とされる存在する中で最強の物……

呪文の補助無しでも奴の攻撃には耐えられる。

「……つーか、てめぇは行動がワンパターンなんだよ!
……≪ギガデイン≫!」

俺は奴…………『神龍』に向けて電撃最強呪文を放つ。

すると、奴は地面に落ちて息絶えた。

俺は地面に横たわる奴に蹴りをかまして叩き起こす。

「おら、さっさと起きて願い叶えろや」

すると奴は何事もなかったかのように起き上がり言った。

「……というか、お主もう叶えられる願いがないのではないか……?」

「……まぁ、そうなんだよな〜
双六も出したし(つーかもう何十回もクリアした)、親父も生き還らせたし(お袋とイチャイチャしててウザイから家にはもう帰っていない)、モンスターメダルも全種類集められるだけ集めたし、エッチな本も99冊集めきったし、グランドラゴーンの所だって出禁くらっちまったし……
………他何かあるか?」

「…………ワシも出禁出そうかな……」

そうなのだ。

正直もうやる事なんて何もなく、アイテムも集められるものはフルコンしちゃったし、ステータスも種や木の実を拾いまくってたらカンストしちゃったから、本気で何もやる事がない。

だから無闇やたらに神龍に挑戦している。

「……というより、今までずっと一人でワシを倒した事があるのはお主ぐらいじゃ。
……だからもうよくないか?」

「じゃあ、俺はどうすりゃいいんだ?
勇者なんて倒すべき魔王がいてこその勇者だろ?
バラモスも倒して、ゾーマも何か『もう悪さも復活的なのもしないから、お願いだから殺さないで!』って土下座までしてきたし……
後残ってんの神龍、あんたのトコぐらいなんだよ」

「…………ふむ…では、こうしよう。
アリアハンのお主の部屋の引き出しに、新たなる世界への扉を用意しよう。
そこはどんな世界かはワシにもわからん。
……じゃが、このままこの世界に留まっているよりかは刺激ある事は間違いないじゃろ?」

「……それもそうだな。
じゃあ、それで頼む」

「よかろう。
…………よし、これでお主の部屋の引き出しに新たな旅の扉があるじゃろう。
では、さらばじゃ」

神龍がそう言うと、俺は竜の女王の城にいた。

「≪ルーラ≫」

すかさず俺はアリアハンまで瞬間移動呪文を唱えた。

アリアハンに戻ると、一直線に自分の家にむかう……前にゴールド銀行に行く。

「こちら愛と信頼の…」

「名前はナハト。
用件は全額引き出し」

俺が早口でそう言うと、店主は俺が持てるだけのGを出して宣った。

「ナハト様はこれ以上Gを持てません」

「じゃあ、残りは全部てめぇにくれてやる」

そう吐き捨て、今度こそ家に向かう。

家に入ると親父とお袋が未だにイチャイチャしている。

「……ちっ」

何も言わずに二階の自分の部屋に向かおうと思ったが、多分もう二度と会う事もないだろうから、最後の挨拶ぐらいはしようとリビングに顔を出す。

「おぉ、ナハトか。
実は母さんの話がまだ終わらなくてな……
どうにかならんか?」

「だって、本当に久しぶりなんですもの!
まだまだ話し足りないくらいよ!」

「イチャついてるトコ悪いんだが、俺今から異世界に行くから。
もうこっちには帰ってこないんで、そこんとこよろしく」

「……えっ?あっ、おい、ナハト!」

親父が何か言っていたが、無視して二階に上がり自分の部屋に入る。

引き出しを開けると、旅の扉があった。

「じゃあ、新たなる世界へ行きますか!」



そう呟き、俺はこの世界に別れを告げた……