ストライクウィッチーズss集vol.1
リーネ「梅雨?」
芳佳「今頃扶桑は梅雨入りかな」
リーネ「芳佳ちゃん、梅雨って?」
芳佳「梅雨っていうのは、扶桑の雨が降り続ける時期のことだよ。ちょうど今くらいの時期なんだ」
リーネ「そうなんだぁ。そういえば今日は雨だもんね」
芳佳「うん。だからちょっと思い出しちゃって」
サーニャ「何のお話をしてるの?」
芳佳「あ、サーニャちゃん。今ね、梅雨っていう扶桑の雨が降り続ける時期の話をしてたところだよ」
サーニャ「梅雨…扶桑にはそんな時期があるの?」
芳佳「そうだよ。夏が近づく頃にしばらく雨が続くんだぁ。だから、ジメッとしてくるんだよ」
サーニャ「ヨシカちゃんは、雨は好き?」
芳佳「嫌いじゃないけど、あんまり続くとお洗濯ものが…。サーニャちゃんは?」
サーニャ「私は好きよ。雨の音を聞いていると、何だか落ち着いてくるから」
リーネ「それ、ちょっと分かるよ」
芳佳「私も雨の音は好きだなぁ」
雨が降り続く
三人「……」
美緒「三人とも、こんなところでどうしたんだ」
芳佳「あ、坂本さん。実は…」かくかくしかじか
美緒「そうか。確かに今、扶桑は梅雨入りの頃だな」
美緒「梅雨が明ければ今度は台風の時期に入るな」
芳佳「そうですね」
サーニャ「台風?」
リーネ「芳佳ちゃん、それってタイフーンっていうのと同じ?」
芳佳「そうそう。台風は夏から秋くらいに扶桑にくるんだよ」
美緒「ブリタニア語だとリーネの言う通りタイフーンになるな。ロマーニャ語だとティフォーネ、ガリア語だとティフォンという風になったはずだ。ただ、オラーシャやブリタニアだとあまり経験はないかも知れないな。はっはっは」
リーネ「確かにタイフーンなんて経験が無いかも…」
サーニャ「私も…」
芳佳「扶桑やリベリオンだと毎年のように発生してるよ」
リーネ「うん、ニュースペーパーとかで見た事あるよ。大変そうだよね」
芳佳「雨や風が凄いからね」
美緒「リベリオンだと竜巻というのも発生するそうだぞ」
芳佳「竜巻…ですか?」
サーニャ「聞いたことがあります。確か、家や車を巻き上げてしまう程の自然災害だとか…」
美緒「そうだ。私も新聞くらいでしか見たことは無いが、あんなものに巻き込まれたらただで済む筈がない」
リーネ「怖いですね…」
芳佳「リベリオンって、扶桑よりずっと大変そうですね」
美緒「幸い、竜巻が発生するのは人気があまり無い荒野に多いそうだがな」
リーネ「タツマキって、どんな風に出来るんですか?」
美緒「積乱雲から降りてくる冷たい下降気流に温かい気流がぶつかることで乱気流や上昇気流が生じて竜巻は発生すると言われている。が、詳しいことはよく解っていない」
芳佳「うう…何だか難しいなぁ…」
美緒「まぁ、知らなくてもそんなに気にすることではないぞ」
リーネ「それにしても雨、止みませんね」
美緒「たまにはこんな日もいいだろう」
サーニャ「あの、少佐。今日の夜間哨戒は…」
美緒「ん?あぁ、このまま降り続ければ、今日は立哨だろうな」
サーニャ「わかりました」
美緒「エイラにも手伝ってもらうといい」
サーニャ「はい」
完
作品名:ストライクウィッチーズss集vol.1 作家名:Dakuto