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幻の月は空に輝く1・修行の章・【意外なフラグ発生】

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 焦ったように叫ぶけど、その実動きは冷静そのもの。写輪眼のカカシは伊達じゃなし見てて勉強にはなるけど、流石に客人にそれはまずい。まぁ、ここで怪我をしてもお父さんの所を利用するだろうけどね。 
 お父さん。鍛冶屋カシュウは木ノ葉でも腕利きとして名が売れているし、それに四代目であるミナトさんが利用していた鍛冶屋でもある。
 それでカカシとお父さんも顔見知りで前々から顧客さんなんだけど。
「イタチさん。避けて下さい」
 避けるだろうけど、一応声をかけておく。
「あぁ」
 私の方は見ずに、イタチが頷く。
 印を組んで本格的な打ち合いに発展してきたお父さんとカカシに向かって、私は風を纏わせた扇をブーメランの要領で投げた。ついでに追尾型にしておく。
「「ッ!?」」
 2人して同時に息を呑む音が聞こえたけど、あえて淡々と声をかける。
「お父さん。カカシさんはお客さんだよ。ちゃんと対応して。カカシさん。適当に避けてお父さんに対処させて下さい。イタチさん。お茶でも準備します」
 着いて来て下さいと言えば、イタチに断る理由は無い。
「ランセイーーー」
 その男がいいのか? イタチがいいのか!? なんて涙ながらに叫ぶお父さんはスルー。
「巻き込まれ。俺にお茶は!?」
 と叫ぶカカシもスルー。
 そういえば美味しい茶葉と茶請けがあったよな。
「イタチさん。美味しい茶菓子があります」
「そうか」
「甘いの大丈夫でしたよね?」
「あぁ」
 しかし、イタチはいいお兄ちゃんだ。話してみると本当に思う。
 こんな兄ちゃんだからこそ、サスケはから回って回ってあんな事をやったんだろうけど。
 考え込む私の頭の上にぽむっと手の平を置いて、ゆっくりと撫でるイタチ。実は子供好きだよねぇ。
「俺の弟も同じ年だが、ランはしっかりとしているな」
「サスケ君でしたっけ」
「あぁ」
「同じ年の友人がいないのでよくわかりませんが……イタチさんの弟なら相当出来るんじゃ?」
「ランよりは劣る」
「(腕が…だよね。まぁ、私は規格外だし。)俺は、父からあんな修行を受けてますし」
 中身大人だし。
「今度会ってくれ」
「別にいいですけど」
「ランとなら、良い友達になれると思う」
「………」

 あれ?
 ここでサスケと?
 別に断る理由も無いから頷くと、イタチは唇の端を上げて満足そうに笑みを浮かべてた。