二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

スマイルプリキュア! 白き騎士の少年と伝説の戦士たち

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 

 メルヘンランド。

 この広い大宇宙の一つの世界。
 メルヘンランドは、おとぎ話や童話に出てくる人たちが住んでいる豊かで平和な国。

 そこが、俺の第二の故郷。故郷は地球と言う星の日本という国だ。

 そして、何故俺がメルヘンランドにいるかは、俺は知らない内にこの世界に迷い込んでおり、彷徨っているところをメルヘンランドの住人に助けられた。

 それは、俺が5歳の頃だった。

 でも、俺はある使命を受けてメルヘンランドに来たのだった。

 それは、『皇帝ピエーロ』の封印。
 
 俺は、自分を救ってくれたメルヘンランドのみんなの為に、魔法の力を得て、『白騎士』として悪い人たちと戦った。

 自分がどんな事になっても挫けずにやってきた。

 その結果、皇帝ピエーロを女王様が封印し、俺の役目は終了した。

 俺は、メルヘンランドで英雄と言われるようになった。メルヘンランドの守護騎士という称号を女王様であるロイヤルクイーンに頂いた。

 俺は、この星のみんなが好きになった。
 みんな優しくて、親切な人ばかりで誰もが笑顔溢れているこの世界が好きになった。

 でも、俺はどうしても帰りたくなったのだ。

 理由は、故郷の両親に連絡を一度も取っていないから。
 たぶん、俺が地球から姿を消して一年は経っていると思う。

 両親がどれだけ心配しているか気付いた。
 自分を産んでくれた両親に悲しい想いをさせたままだったのだ。

 そんな自分が情けなくて、今すぐにでも帰って、両親に謝りたかった。

 みんなの前から居なくなってごめんささい。これからは、ずっと家族一緒で暮らしていきたいです。

 と、これだけでも言いたかった。

 だから、女王様にお願いして、故郷の地球に帰って来る事ができた。

 二度と、メルヘンランドには戻ってこれくなる。という、条件付きだったが、それでも良かった、みんなと離れ離れになるのは嫌だったが、家族に遭う方が大切だとみんなに言われて決心する事ができた。






 でも、地球に戻って来てみれば……。

 あったのは、絶望だけだった。

 俺が帰ってきた地球は前とは何一つ変わらない世界だったが、俺の両親は死んだらしい。
 俺が居なくなった事による、心の病というやつでストレスを貯め込んでいたかららしい。

 それでも、いつかは戻ってきてくれると信じていてくれて、ずっと貯金を貯めていたらしい。

 俺の家族は祖父母しかいない。

 俺は、一人で実家に帰ってきたが、誰もいなくて、二日間、懐かしい家の中で両親達が戻ってくるのを待った。

 因みに、どうやって家の中に入ったか言うと、母がいつも隠してある所を探って家の鍵を見つけたからだ。

 二日間、待つと玄関から家の中に誰かが入ってきた。
 誰だと想い、廊下に出て、玄関を見に行った。

 そこには、祖父母が立っていた。


「え?爺ちゃんに婆ちゃん?」


 俺が声を出すと、二人とも驚いた表情で俺の事を見つめた。

 二人は靴のまま家の中に入ってきて、俺の身体を隅々まで触った。
 恐らく、本物かどうかを確かめているのだろう。


「お前、名前は何と言う」

 
 そんな質問が爺ちゃんから言われた。
 俺は、当たり前の様に答えた。


「 夢村 あきと 」


 そう言うと、二人は泣きながら俺に抱きついてきた。
 寂しかったとか、今まで何処にいたんだとか。いろんな事を言われた。

 でも、メルヘンランドの世界の事を言うのは駄目だと思い。
 前から考えていた嘘を言った。

 変なおじさんに連れていかれて、いろんな所に運ばれて、気が付いたら日本に戻ってきてたから、何とか戻ってきたと。

 子供の事ならある程度は嘘だとは思えないだろう。

 俺は、変わったんだ。
 メルヘンランドに行って、笑顔と平和な世界の大切さを学んだから。

 
 その後に、俺が居なくなった後の事を全部聞かされた。

 警察にも行って、俺の事を報告とかしたりした。
 ニュースにもなって、いろんな人から質問された。

 答えたのは、全部同じ言葉だったけどな。

 





 それから、半年が過ぎた。

 俺は、転校という形で小学校1年生になった。
 ここは俺の故郷の学校で幼稚園で知り合った友達が何人かいた。

 名前は覚えていないけど顔は覚えている人も何人もいた。

 とっても懐かしく感じた。

 
「あきとくん!!」


 小学校1年生初日に女子から声をかけられた。

 その女子は、黒に赤味が掛った色をしている髪の毛に、パンの様な髪型の女の子。
 確かに見覚えがあるが、えっと……名前なんだっけ?


「ねぇ、私の事覚えてる?」

「うん、覚えてるよ」


 思い出した。この子は印象があるからすぐに思い出せた。
 たしか、幼稚園に居る時に一人で遊んでいる事が多かった女の子だったから声をかけたのがきっかけで友達になったんだった。


「みゆきちゃんでしょ?」

「うん!覚えてくれてたんだ!!やったー」


 この子の名前は 星空 みゆき 俺の友達だ。


「また、一緒に遊ぼうよ!!ほら、覚えてる?わたしたちの秘密の場所」


 あぁ、あったな。山を登って森をしばらく歩いたら行けるところだっけな。


「うん、その時はよろしくな」

「うん!!また、あきとくんと遊べてウルトラハッピーだよぉ!」


 みゆきちゃん、なんだか変わったな。俺がメルヘンランドに行った時まではいつも寂しそうにしていて、上手く人に話しかける勇気がなくて、一人で悩んでいたあの時と大違いだ。

 それに、今でもずっと笑顔を絶やさないでいるし、友達もたくさんできているみたいだ。

 よかった、あのみゆきちゃんがちゃんと他の人たちに溶け込めて。

 だけど、俺はどうしようもないな。
 怖いんだ、また、自分の所為で誰かを悲しませてしまいそうで。

 両親が二人とも死んで、俺が謝る前に居なくなって。
 また、それが繰り返されるんじゃないかって不安になっている。

 怖いんだ。もう、誰かと仲良くするのが。

 でも、みゆきちゃんでもできたんだ。
 俺もやらないといけない。

 いつまでも過去に囚われているわけにはいかない。

 メルヘンランドのみんなとだって約束したんだ。

 元気な姿で、いつかまた、必ず遭いに来るって約束したんだ。

 こんな初めから、心を閉ざしてたら、みんなに逢わせる顔がない。


「みゆきちゃん、これからもよろしくね」

「ふぇっ!?……え、えっと……う、うん!」


 ん?どうしたんだこの子?
 俺の顔に何か付いてるのかな?

 みゆきちゃんは、ボッーとしてたみたいで急に声をかけられた事にびっくりしていた。

 それに、何故か顔を真っ赤にしていた。
 風邪でもひいたのかな?












 そして、地球では俺の空白の1年後の人生が幕を開けた。

 これから、どうなるかは誰もわからない。





 この物語の主人公、夢村 あきと はメルヘンランドから『白騎士』の力を持って地球に帰ってきた。