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とある転生者の話(第二部)

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気がつくと…
「……知らない…天井だ」
『……そのようなアホなセリフが言えるなら平気だな』
「あ、ハッサム」
ボクはハッサムを撫でた。
「で、ここは?」
『…先ほどの研究員のとっていたホテルの一室だ』
「…あのおじさん、幼女趣味があったと」
「ないよ!!なんで10以上年の離れた子どもを襲わなきゃいけないのさ!!」
いきなりカンザキさんが現れて叫ぶ。
ちょっと頭がガンガンする…てか若いな、おじさんじゃなくお兄さんだったか…。
「失礼なオッサンだなぁ、これでも一応レディなんですけど?」
「ご、ゴメン…」
あ、オッサンしょぼんとなった…
「…ってなんで僕が謝らなきゃいけないんだよ!だいたい僕はお兄さん!20代だから!!」
お、ノリツッコミとはなかなか高レベルな研究員じゃないか。
「で、大丈夫かい?」
「はい、すいません、大丈夫です」
「そうかい?あ、そうそう、これ、お母さんから渡してくれって」
そう言って、箱を渡された。
かなり最新のポケギアみたいだ。
「電話番号はお家と研究所のを入れてあるからね」
「あ、ありがとうございます」
ついでに電話してみることにした。

電話終了。
普通に元気だったわ。
なにが「先にポケギア渡しておけばよかったわ?」ですか母上!
驚かせたがりなのは昔から変わってないんだから!
しかもだいたい失敗するところまで変わりないんだから!!
『……母上も相変わらずで』
「ホント、なんなんだか」
「君のお母さんって面白いよね、ホント…」
他の人に伝わるくらい面白いです、はい

さて、移動することになったんだが。
「…乗るの?」
「え!?鳥ポケモン駄目なの!?」
ダメじゃないんだけど…
「乗らないと5日はかかるよ!?」
「そんなに!?」
陸路すげぇ…
「でも、この子に…二人で乗るの?」
この…

ホォー

「…ヨルノズクに?」
「ちょっと…無理あるかなぁ?」
子どもなら平気だと思ったんだろ、オッサン
「聞いてみる」
「え、聞くって…」
ボクはヨルノズクに語りかけた。
「ねぇ、二人も乗っけて大丈夫?」
ホォー
『お嬢ちゃんが増えたぐらいなら平気だ、心配してくれてありがとうよ』
「そう?大丈夫なの?」
「は…話せるのか?ポケモンと!?」
「多少は…マイナス感情を持たれると会話にならないですが」
「で、乗っても平気そうかい?」
ホォー!
「大丈夫そうかい、じゃあワカバまで頼んだよ」
そういってヨルノズクはカンザキさんとボクを乗せてアサギシティから飛び立った。