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「オマエらテストしろ!」海常高校短編

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「笠松、小堀、早川、そして黄瀬」
森山は順序良く海常高校バスケ部のスタメンの名前を呼ぶ。
「今日は良く集まってくれた」
「いや、オレ強制的に連れてこられたんスけど…」
森山の発言に、すかさず黄瀬が口をはさむ。
「オレ達は、もう直ぐ期末テストがある」
「スルー!?」
涼しい顔で森山は続ける。
真剣に聞いているのは、早川、小堀の二人だけであり、後の笠松、黄瀬は呆れ顔で森山を見る。
「それでテスト勉強をしなければいけない。だが、ただの勉強ではつまらない。よって、ナンパについて学ぼうじゃないか…!」
「学生の本文は勉強だろうがーーっ!」
笠松が蹴りを入れようとすると、早川と小堀にがしっと両腕を捕まえられる。
「んなっ!」
「笠松先輩!今はゆっく(り)森山先輩の話を聞いてく(れ)ないすか!」
「暴力は良く無いぞ?」
「は、な、せーー!!」
じたばたもがくが、さすが全国レベルのバスケ部スタメンというべきか、簡単にはずれるものじゃない。
「いっっっっっっつも、オレ蹴られてるんスけど!!」
小堀の言葉に黄瀬が反応するが、小堀はただ笑っただけだった。
森山はいたって冷静な顔で笠松に顔を向ける。
「安心しろ、これは笠松、オマエのためでもあるんだ」
「オレのため…?」
思わず息をのむ笠松に、ああ、と森山は頷いた。
「女性慣れする良い機会になるかもしれんぞ」
「余計なお世話だっつの!!!」
笠松はまた声を荒らげた。
「森川先輩、受験生でもあるんスよね?」
おそるおそる黄瀬が訪ねるが、反応が無い。
「さっきから人の話聞いてんのかアンタ!?」
それに対し、心外だと森山は返した。
「聞いてはいる、だが受け入れはしない」
「はぁ!?何だよソレ!!社会で生きていけないスよ!?」
すでにモデル業という立派にではないが仕事をしているからでの言葉だった。
「いいか、オレはオマエより二年も長く生きている。よって人生経験もオマエより上だ、多分」
「最後が不安なんスけど…」
黄瀬は呆れるあまり、半眼になって呟く。
「……そういうくらいならやる事も決まってるんだろうな?」
いろいろ諦めた笠松が力なく聞く。
「ああ、ネットをもちよってやろうと…」
「だからネットNGっつってんじゃん!?」
黄瀬は何だか笠松の苦労が分かってきつつあった。

   
 
 「んで、結局やるんスね…」
森山の自宅の部屋につくと、黄瀬は何度目かのため息をついた。
「や(る)に決まって(る)だ(ろ)!!」
「はい!?もう一回!」
もう声が枯れそうになりながらも突っ込む。

「まあまあ」
「いや、小堀先輩も何でそんなに落ち着いてられるんスか!」
「森山はいっても聞かない奴だからなー」
はははっとまた小堀が笑う。
「認めちゃうんスか…ハァ……」
黄瀬は肩を落とした。
「始めるぞ」
黄瀬と笠松に、もはや拒否権は無かった。