転生 魔法の力 18
たぶんフェイトは何も言わない。いや言いたくないからだそれが、フェイトの大切な人を傷つけるかもしれないからだ
それでも聞かなきゃいけない
彼女の思いを確かめるために
「なんで、君はここに来たんだ?」
「私が来た目的は・・・」
やはり黙った
言えないのだ。大切な人に迷惑がかかると思って。それでもフェイトは
「ある物の回収をしに来た」
言ってくれた
本当にこの子は・・・
その時の気持ちはなかなか表現できなかった。それ程までこの子の思いが分かったからだと思った
「分かった、そちらの目的さえ分かればいい」
「なぜ・・」
「うん?」
「なぜ、私達が回収しようとしている物を問わないの?」
「聞いても答えないと思ったからだけど。わざわざ回収しようとしている物を言う奴なんていないだろ?」
「・・・・・」
しばしの沈黙。そして
「なら、あなたのデバイスを破壊する」
「なんで?」
「邪魔をする可能性があるから」
「それだけか?」
さらに問いかける
「もしかしたら、同一の物を探しているかもしれないから」
「だからってデバイスを破壊する必要はないだろ?実力的にはそっちが上なんだから」
「無闇に争いたくない」
作品名:転生 魔法の力 18 作家名:神霊