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骨進化

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「結婚をするのは判断力不足」
「ユーリ?」
「離婚は忍耐力不足で再婚は記憶力不足――なんだって」
「………へぇ」
やけに身にしみる言い方で教師が切々と語った。どこか外国の思想家の言葉らしい。
結婚生活苦労してそうだなんて笑ってみたものの、実際どうなのかと年長に意見を伺ってみた。
相手は未だに未婚、どこか影をもつ好青年と奥様から株が高いルッテンベルグの獅子コンラート。しかしギャグは寒い。
「………俺は別にそう思わないんですが」
「俺も思いたくはないんだけど」
「けど?」
「グウェン見てたら……」
「………なるほど」
毒女からそのまま毒妻になった奥さんには尻にしかれっぱなしだ。
結婚するのは判断力不足、と言葉が頭で反芻される。
国中からなぜ結婚をしたのかといまだ疑惑の声がつのっている。
彼の隠れファンなんかはしかし、毒女なら仕方ないとも言っている。その真意は計りかねるが。
「あんたどう思う?」
「したくてもできませんから、なんとも」
「えっでもツェリ様のおかげで恋愛は自、」
不自然に切られた言葉に首を傾げて顔を伺う。
その顔を見て、ああ、と頷いた。
「ジュリアなら関係ありませんよ」
「でも」
「本当です」
訝しげな顔がそれでも頷いた。
それに対しては苦笑するにとどめる。言及することでもない。
単に、恋愛相手に問題があるだけなのに、と神妙な顔が微笑ましい。
「ホントですって」
「………ならいいけど」
渋々引き下がったのにまた苦笑が漏れる。
「こんなことわざがあるんですが」
「んー?」
「愛したならコッヒーになれ」
「……へー……?」
「愛するなら最後まで、という意味らしいですが」
「それ本当にあることわざ?」
というかコッヒーは死んでませんが。
「もちろん。地球で言うと……『毒を食らわば最後まで』?」
「毒!?」
「あ、いえ、その、物は例えですが」
「今明らかに本音だったよな!?しかもシャレになんないってそれ!!」
お忘れでしょうか皆様。当初の話題は「毒妻アニシナとグウェンの結婚」だ。
哀れかなグウェンダル、弟からもこの言われよう。
「ええとほら恋愛は犬も食わないですし」
「いや意味分かんないって!」
「犬も食わない……ドックフード…」
「……は?」
「犬も食わない…毒フード」
「…………………」
紅茶を片手に入ってきたヴォルフラムは非常にタイミングが悪かった。
吹雪くブリザードにドアを開けたまま静止している。
いや、彼は頑張った。紅茶落とさないだけよくやった。この寒いギャグをよく耐えた俺とヴォルフラム。



「犬も食わ」
「二回言わなくていいから」



081213


毒フードは文字通り親父ギャグ(お父さんがゆったギャグ)
作品名:骨進化 作家名:ぴえろ