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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話

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 一方、山の中
「これからこの場で情報を集めながら夜を待って襲撃を掛ける。
第一目標高町家、第二目標安田記念病院及び高町なのは、第3目標八神家、以上だ」
 SSSの第6席、バルチェス捜査官が号令を掛ける。
この男、金と出世に汚いことで有名な嫌われ者だった。
そしてキール准将の子飼いの私兵達を纏める指揮官でもある。
「ほう、俺たちが最初の目標とはなかなか見る目があるじゃないか?」
 声がした方を振り返るとそこには士郎と恭也が立っていた。
二人を転送したのはシャマルとユーノだった。
「お前か?なのはにあんな事をしたのは?」
「それがどうかしたか?まだ死んでないんだってな?しぶとい物だ」
 その瞬間、恭也の姿が歪んで消えた。
次の瞬間にはバルチェスと兵隊達の間に立っていた。
「お前ら構えるくらいの時間を与えてやる!構えていない奴を殺すのも気が引けるしな?あいつみたいに」
「なんだ……と?」
 バルチェスは振り向いた、まるっきり無視されたと思ったからだ。
「おめでたい奴だな、殺されたのにも気付かないとは?お前はもう死んでいるんだよ」
 バルチェスの体に4本の赤い線が走る。
直後、彼はいくつかの肉の塊と成り果てていた。
 神速からの薙旋だった。
「さあ、殺ろうか?」
 兵隊達は逃げ出した。
しかしそこは足下の悪い山の中、おまけに地理にも不案内だ。
まともに逃げることすら出来なかった。
 木々の間に鋼糸が張られ逃げ出せないようにトラップになっている。
そう、この山は普段高町家が修行場に使っている場所、二人にとってはどこに何があるのか?全て判っている。
 物の30分だった、その場には累々たる死体が転がり夥しい血が辺り一面を染めていた。
 魔力を探っていたシグナム達は戦慄した。
巨大な魔力が突然消え、短時間の内に全ての魔力が消えていった。
あれだけの戦力をたった二人でしかも短時間の内に全滅させるとは?
高町家の強さに改めて驚かされた。


「バルチェス様以下全員ロスト!全滅した物と思われます」
「何だと!そんなバカな?!SSSだぞ、それにあれだけの戦力だぞ!」
「恐らく高町家と交戦した物と思われます」
「こうなったらアルカンシェルでこの世界ごと滅ぼしてやる!準備せよ」
「パレス展開します!えっ?本艦アースラの射程に捕らえられています!」
アースラが射撃可能距離まで詰めていた。
 それが彼らの最期だった。
アースラから放たれたアルカンシェルによってL級戦艦は塵の一つも残すことなく消滅した。

 ここに、キール准将の企みは潰えた。

「時空震多数発生、L級戦艦多数ワープアウトしてきます」

「リンディ提督ご無事でしたか?」
 次元航行隊本隊だった。
「こちらはミッドチルダ地上本部防衛長官レジアス・ゲイズである」
 何とレジアス長官まで同行していた。
「いやキール准将がご迷惑をおかけしたようだ、申し訳ない。
奴は次期地上本部長の椅子欲しさに本部長選挙の裏工作をしていたらしい、
その金欲しさに海賊共と結託しあの様な事件を起こしたようだ」
「まあ、なんて事でしょう」
「半日ほど前に奴の屋敷を捜索して暗殺リストも見つかっておる。
事も有ろうにワシの名前まであったよ」
「で、奴はどうなった?逮捕しに来たのだが……」
「アルカンシェルで消滅させました」
「そうか?ならもうワシの出る幕はないな?」
 レジアス長官を乗せた船はすぐに帰っていった。
 その後、高町家と連絡を取ったリンディは次元航行隊に後片付けをさせて地上に降りていった。
士郎はただ「小役人め」と呟いたという。