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せいんとりきし

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ここコロッセオ(両国国技館)には、日本各地から名だたる聖力士(セイント)が集められギャラクシアンウォーズ(春場所)と呼ばれる闘いが今正に幕を開けようとしていた。

 波乱含みの闘いだった。そもそもこの闘いは、有力年寄りである佐渡ヶ嶽親方の協会に対する内乱(別名サガの乱)によって引き起こされたものだった。

 天馬部屋の幕下力士(ブロンズ)星屋ノ里は、15日間で3人の関脇(シルバー)と12人の大関、横綱(ゴールド)を破るべく闘いに臨んでいた。

 闘いに勝つことだけが、アテナ(呼び出しの勘吉)の胸に刺さった矢(行司の脇差)を抜く唯一の希望だった・・・この矢を抜けるのは理事長だけ・・・

中略

 最後の闘い。二子山部屋(双子座)の自衛小山(ジエイミニやま)佐賀県出身との決戦。

「見あって見あって」

「はっけよーい」

・・・・・

「のこったぁ」

 土俵中奥でがっぷり4つに組んだ星屋と自衛小。力は拮抗していた。このままではワンサウザンドウォーズ(千秋楽)に突入するかと思われた。

「やるな星屋、幕下(ブロンズ)の分際で」

「はっけよい」

「俺は負ける訳にはいかない!アテナの・・・勘吉の矢を抜くまでは負けるわけにいかないんだ!」

 ここで星屋が仕掛ける。

「くらえー、天馬流星つっぱりぃぃい」

 マッハを超えるつっぱりが自衛小の横っ面に炸裂する。

「どすこーい」

「のこったのこっったぁ」

 なんとかこらえる自衛小。しかし土俵際いっぱいまで攻めこまれてしまった。星屋、機と見て更に仕掛ける。

「これで決める!燃えろー、燃えろ俺の小相撲(こすも)いくぞぉ、天馬流星つっぱりぃぃい」

 自衛小片手で受け止める。渾身のつっぱりが通用しないことに驚愕する星屋。

「愚かなり星屋よ。力士に同じ決まり手は二度通用しない・・・これもはや角界の常識。今度はこちらの番だ」

「はっけよい」

 自衛小の小相撲が燃え上がる。

「喰らえ星屋、金沢自然薯(アナーザーディメンション)」

 星屋、拳圧で異空間(土俵外)へ吹き飛びそうになるもなんとか体を残す。それをみて自衛小。

「しぶといな、さすがに、出稽古を重ねただけはある。しかしこれでトドメだ」

「はっけよい」

 自衛小がゆっくりと近づいてくる。星屋は思った。

(マズイッ、このままでは吊り出されてしまう)

 星屋は覚悟を決めた。

(この技しかない・・・二子山の自衛小を倒すには俺の小相撲をすべてぶつけるしかないっ!」

「はっけよーい」

 星屋は最後の力を振り絞って自衛小に突進、そして素早い体捌きで後ろに回りこむと自衛小を羽交い絞めにする」

「くっ、貴様一体何をするつもりだ」

「のこったのこったぁ」

「自衛小、俺の命を掛けた決まりてを喰らえっ、はぁーはぁー燃えろー小相撲」

 星屋の体が青白い光に包まれる。自衛小驚く。

「馬鹿なっ!これは・・・この感じは大相撲(セブンセンシズ)貴様幕内の分際で大相撲に目覚めたというのか?」

 星屋、微笑む。

「はっけよい」

「天馬の最終奥義!ペガサスローリングクラーッシュ(原作ママ)」

 星屋は自衛小を後ろから羽交い締めにしたまま、きりきり回転して上昇していく。その勢いはコロッセオ(国技館)の吊り屋根をぶち抜けても失われること無く、回転はぐんぐん激しさを増し、二人の体は今や一筋の光の矢と化した。そして急降下をはじめて・・・

 ドーン

 土俵中央に落ちた。

中略

 物言いがついたもののビデオ判定で星屋ノ里に勝ち星が付き、勘吉は無事退院した。 
作品名:せいんとりきし 作家名:或虎