【桐澪】My Colorful Confuse【GUMI】
「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
待ちに待った卒業式の朝、
私、祖江木 弘実(soeki gumi)は隙間風にふかれ、気持ちよく目を覚ました。
何気なく、時計の針をチラ見。
これが毎朝の習慣になっていた。
「8時20分………着替えよー」
針が差す時間を確認し、ベットから飛び降りる。
もうちょい早く起きたら良かったな、あと10分しかないじゃん。
こんなことを考えながら、クローゼットからスカートがかかったハンガーを取り出した。
10分10分10分10分…………間に合う気がしない。
でも急がなければ。私はやればできる子。私はやればできる子。束子はやればできる子。
あれ?束子?
……あれ?10分?
「ふっ、はははっ…………」
朝から気味が悪い声が出てしまうよ…ははっ……。
…………よし、落ち着こう。
整理整理。頭の中を整理整頓~♪
「今日の集合時間は8時30分。只今8時20分。つまり…」
もう間に合わない!!!!!
なんて、キメ顔で言ってもどうにもならないよ。
学校に行くまで、嫌でも12分はかかる。
=大切なことだから、もう一度。
間に合わない!!!!!
「どうしよ…………」
弘実は頭を抱えて考えた。
諦める?いや、卒業式だぞ?
何も食わずに行く?いや、卒業式4時間くらいあるぞ?
遅れると電話する?いや、その時間がもったいない……………。
「はっ……………!」
弘実は何かに気がついたように手を合わせた。
「思いついた!」