詭弁(現代SSS)
総司が寝ていると思い、起こさないように左側に入るとそろそろと背を向ける。
「ん・・・はじめくん?」
「総司・・・すまない、起こしてしまったか」
「ううん・・・待ってたんだよ僕・・・」
振り向こうとした一を、総司は後ろから抱きしめてきた。突然のことに、甘い息が漏れるのを一は抑えられなかった。
「・・・あぁんっ」
「・・・いい声で啼くねえ。いつものことながら」
総司は一を左手で抱きかかえたまま、右手でそろそろと一のパジャマのズボンの中に手を入れてくる。敏感なその部分は既に熱を持ち始めていた。
「くっ、あんた、こそっ・・・毎晩毎晩、ちょっ・・・とは控えられん、のかっ・・・」
「んー? だって、一くんの体って飽きないんだもん。こんなにいやらしいカラダ、他にはないよ。それとも何、一くんの体もう飽きたし、他の体がいいな〜とか言っちゃってもいいわけ? 他の子抱きたいな〜とか」
「そ・・・そんなのは、嫌だっ・・・」
「じゃ〜いいよね? 毎日君の体を触ったって。だってこれは、もう僕のものなんだから」
総司はついに潤ってきた一自身の先端を軽くなぞりながら耳元で囁いた。
「これからも、ずっと愛してるからね」
体中が溶けていくような快感に襲われながら、一は、さっきみたいなのが詭弁というんじゃないのか、とぼんやり思っていた。