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隣人部「学園都市?」 または、とある世界のはがない

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何でも学園都市のすぐ外にオルソラ教会とかいうイギリス清教・ローマ正教合同の
大教会があり、そこは尼僧の研修場も兼ねているらしい。
この前久しぶりに会った時には、研修場での教導役のシスターと
あまりにもソリが合わないらしく
「アニェーゼのウンコたれ!あんなんウンコババアよりもっとウンコじゃあ!」
などとぼやいていた気がする。

それから俺達は、適当な席に座って部活動を始めた。
といっても今までと同じ、おのおの勝手な事をだらだらとするだけだ。
何しろ先月まで隣人部は、11月中旬にやるはずの学園祭に向けて
企画を立てるはずが、火事によって全てパーになってしまったのだ。
まあ、学園祭もそれで中止になってしまったのではあるが。
ただその代わり、学園都市全体で行われる一端覧祭に聖クロニカ学園も
参加が決定しているらしい。ただ正式な通知がまだなので
先生も生徒もまだ本格的に準備活動出来ないでいる。
どっちにしろ今は先生も生徒も「身体検査(システムスキャン)」をクリアして
学園都市に慣れるのが先決であって、こんな状況の中で一端覧祭で
大きなイベントをやれと言われても何も出来ないだろう。



完全下校時刻近くになり、今日の部活は終了となった。
俺は夕食用の食材を買いに、夕方のセールをやっているスーパーへ寄る。
相変わらず俺と小鳩の二人分なので、ある程度の量をまとめて買っておく。

今も俺は小鳩と一緒に暮らしている。学園都市にやってくる兄弟姉妹向けの
部屋数のあるマンション風学生寮も多いので助かっている。
ただ家賃は、最初の一月は補助金が出るがそれ以降は各生徒の能力レベル次第で
奨学金額が決まるそうだから、うかうかしていられない状況でもある。

スーパーから出て数分歩いた所に俺達が住んでいる寮がある。
自室の玄関で上着をハンガーに引っ掛けてから
買い出した食材を冷蔵庫に入れる。
もう小鳩は帰ってきていて、居間のソファに座りアニメを見ていた。

「ただいま、小鳩」
「あんちゃ・・・クックック、遅かったではない我が半身よ。
早速だが我に生贄を捧げよ。我はもう待ちくたびれたわ」
小鳩は粉ジュースのパックを手にして少しずつ舐めながら俺を睨みつけた。
最近の小鳩のマイブームは粉ジュースらしい。
もっとも、ハマり始めたのが学園都市に引っ越す前だったので
学園都市には粉ジュースだとか駄菓子があまり売っていないので
大量買いしてから引っ越して来たのだが
もう無くなりそうな勢いで消費している。

「小鳩、今日は部室に来なかったけど何かあったのか?」
「・・・う~、あんちゃん・・・今日は疲れ過ぎたばい・・・
勉強する事が今までの倍になっててん・・・もうウチ出来ひんわぁ・・・」
「何だ、居残りでもさせられてたのか?」
単刀直入に聞いてみると、小鳩はうつむいた。

「う~っ、何で「時間割り(カリキュラム)」なんてせなあかんのん?
 ウチもう嫌や・・・」
図星らしい。
何よりも勉強が嫌いな小鳩の事だ、よっぽど辛いに違いないだろう。
「小鳩、そう言うな。学園都市に引っ越した以上仕方ないさ。
それにもし能力が身に付いたらきっと楽しくなるぞ?」
「そ、そうかなぁ・・・」
「そうさ、そうだな…もしかしたら鉄の心霊術師のキャラみたいな
 能力かもしれないじゃないか」
「ほ、本当に!?それやったら嬉しか!」
稚拙な説得ではあったが、小鳩の顔がにわかにぱあぁっと明るくなるのを見て
単純だけど微笑ましくも思う。
「あんちゃん、もうちょっと頑張ってみるけん!」
「ああ、頑張れよ」

すぐにパスタを茹でてポモドーロを作りあげ、夕食にする。
この寮では、最先端の調理器具や光熱設備が整っていて使いやすい。
なので、料理好きな俺にとってはすごく楽しい。
それ以外にも、この寮はエアコン・自動収納・防犯設備から
ネット接続に至るまで全て最新の物が整っている。
何しろ学園都市自体、外界より科学技術が20~30年程進んでいるから
それだけでも俺達にとっては驚きの連続なのである。
あの理科ですら、初めて学園都市に入った時には驚嘆の声をあげていたほどだ。
「クックック、今宵の生き血も新鮮で良いぞ」
「ああ、トマトジュースも学園都市の野菜工場産らしいからな。そりゃ新鮮だろ」
「・・・あんちゃん!気分が壊れるような事言わんといてや」
「あ~はいはい」

夕食が終わると、俺は後片付けをして小鳩はまたアニメに見入る。
いつも通りの光景だ。
小鳩は学園都市に来て以来、新たに「超機動少女カナミン」というアニメに
ハマりだしている。
実家のある地域ではカバーしているTV局が無かったので
小鳩もちゃんと見た事は無かったのだが、見るようになってからは
たちまち過去のシリーズのDVDとBDを全部買い揃える程になった。
ちなみにそのアニメの対象年齢は4~10歳である。

「小鳩、風呂はもう沸いてるから先入れ」
「う~っ、これ見てから入る~!」
「はあ、やれやれ・・・」