ザレゴト
唄 詩音(うた しおん)
安倍の分家の少女。よって肝が据わっている。
普段は黒い瞳に黒い髪でほけほけした天然の子。
13歳、女性。霊力、見鬼、ともにあり。
安倍昌浩
颯峰編 終了後
<章=第一章 THE☆トリップ>
第一話 神様の企み~詩音^
(ハァ~)
詩音はため息をついた。今日は中間テストの成績が返ってきたのだ。結果は・・・まあ、見た瞬間に、失神しかけた、とだけ言っておこうか。
「どーしたのよ、詩音、ため息なんかついちゃって!」
目の前に現れたのは太陰。詩音は(十二神将たち曰く)先祖である晴明さんよりも霊力も見鬼も強いらしい。だから、十二神将たちは一応、配下なのだ。
「高淤の神から伝言よ。」
何だろ。なんだかとっても嫌な予感がする。
「一ℓのペットボトル三本と硯と墨十本と符用の神ありったけと数珠と・・・まあ、つまりは陰陽師に必要なものと狩衣数枚、って感じね。それを持って貴船に来なさいって!」
何がしたいんだ。高淤の神。
「わかった。ありがと、退院。家までよろしく~」
詩音は文字通り、飛んで帰った。
「で」
現在、詩音は貴船の一角で縮こまっていた。
「遅かったな、詩音よ」
「~~!ごめんなさい!!」
さすがの詩音も龍神に怒られるとキツイ。
ふぇ、と泣きべそをかく詩音を見て、さすがの高淤も慌てる。
「まあいい、泣くな。」
「ふぇい。」
泣き声で返事する詩音を見てこりゃだめだ、と思った白虎は詩音の代わりに高淤と話すことにした。(因みに太陰じゃないのは、高淤に喧嘩吹っかけそうだし、何より騒がしく、早とちりで・・・etc、だから)
「高淤加美神よ。何故詩音を呼んだんだ?」
「それはだな」
話を聞いた詩音は思わず叫んだ。
「はぁ!?」
時は時空を超えて・・・・・
~第一話 終了~