Angel Beats! ~君と~
「う~ん結弦君、何処も異常が無いね。いたって健康だよ」
「そんな。あんなに頭が痛かったのに・・・・・!」
納得がいかない。そんな気持ちで胸がいっぱいだった。
「恐らく、ストレスから来たんだと思うよ」
「『ストレス』?」
「まあ、初音ちゃんの為に働いて良く頑張ったよ結弦君」
真剣な眼差しと顔がそこに有った。
いつもの口癖の『じゃ』が消えていた。
「でも――――」
「レントゲンや色々な方法で調べたんじゃ。大丈夫だ。私の言葉に嘘は無い」
「そうですか。治療代の方はどうなるのでしょうか?」
「お前は私の息子同然。無料だ」
爆弾発言な事を言う先生。良くここの先生を勤めていたものだ。
「そんな事したら医院長が――――!」
「私が医院長だ!」
一瞬、結弦の脳がフリーズ状態に陥った。
「今、何て?」
「私が医院長だ」
「嘘だああああああ!!」
「嘘じゃ無いいいいいいいいいいい!!!」
病院中に声が響いた。
「お母さん」
「なぁに?ユイ?」
「休日から凄い声だね」
「そうね。誰が声出してるんだろうね?」
遠い病室でも聞こえていた。
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影