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ペコ@宮高布教中
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単語でお題 天気予報

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単語でお題 天気予報


じめじめした梅雨の合間の五月晴れ
いつものまとわりつくような湿度は何処かへと消えてカラッとした空気が気持ちよかった。

「あー良い天気っすね−。雨ばっかりだと気が滅入るから今日は気分良いっす」
久しぶりのロードワーク
走るのはあまり好きじゃないけど、これだけ天気が良い日も久しぶりなので足取りが軽い。
学校の周辺+αで7.5?ほど
「……だからといってこの距離はないと思います」
俺の隣ではちょっとグッタリしている黒子っち
俺達と比べてキャパの低い黒子っちはもうすでにダウン寸前だ
「でも、歩くと怒られちゃうっすよ?」
「歩きたいわけじゃないんです。距離が短くなれば良いんですよ」
「まぁ、そりゃそうっすけど…」
だからといって決められた距離が短くなるわけではない。
一応、キャプテンの言葉は絶対だし
本人が嬉々として先頭を走っているのだから、距離を短くするように頼みにいくのは黒子っちには至難の業だと思う。
そして、俺が言ってキャプテンが変更するとは思えないし……

一応「走っている」程度の速度で走る黒子っちと並列するように走っていると、黒子っちが短く声を上げた
「?どうしたんっすか?」
俺の問いに答えるようにスッと空を指さす
さっきまでの真っ青な空は何処へやら……
真っ黒な雲が近づいてきていた
「うわっ……すっごい雲っすね」
「天気予報当たりましたね」
「え!?そうなんっすか?」
「夕立予報が出てました」
かすかに雷の音も聞こえ出す

「あ」

ポツンと頬に雨が当たる
「あ・あ・あ…」
それはあっという間の出来事
雨雲は一瞬にして辺りを水浸しにしてしまう
もちろん、傘なんて持って走っているわけもなく……
「ギャー!ずぶ濡れ!!」
「五月蠅いですよ」
「黒子っちこそなんでそんなに冷静なの!」
そう思って、黒子っちを見下ろすと……
俺と同様にずぶ濡れになった黒子っち
シャツが透けて身体に張り付いている
元々華奢なのは分かっていたけど―――
ゴクリと、思わず生唾を飲み込んでしまう

「――――変態」

そう一言だけ言うと、黒子っちは急に走る速度を上げて目の前にあった角を曲がってしまう
「あ!ちょ!待って!!」
そう言って、追いかけた……
「あれ?」
目の前にいたはずの黒子っちがいなくなっている
確かにここを曲がったはずなのに
「な・なんで!?」
疑問符が頭の中をグルグル回るけど、置いて行かれた事実だけが残るだけだった


「天気予報だけはちゃんと見よ」

明日からは少し早起きしなければ!
そんな決意を胸にスピードを上げた


END

お題お借りしてます◎
COUNT TEN.
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