Angel Beats! ~君と~
『ゲリラ参戦!?』
皆(椎名、遊佐を除く)は驚いた。
部を始めて以来、こんな大胆な作戦は無かった。
「そうよ。一度こういうのやってみたかったのよね」
「ゆりッペの願いなら喜んでやってやるぜ!!」
野田は黒くて長い棒を振り回しながら咆哮した。かなりうるさい。
「野田君」
「何だゆりッ―――ヴぉ!?」
何処からか分からないがゆりは広辞苑を野田にぶちかました。
「ゆりッペさんやり過――――?」
「尊い犠牲だわ。みんなこの死は無駄にしないよう頑張るわよ!」
「いやいや死んでいないから!気絶してるだけだからゆりッペ!」
松下は野田の方へ駆け寄ると体のデカさを利用してお姫様抱っこをした。
そしてソファーへと寝かした。
柔道が得意で五段を持っているらしい。
皆から『松下五段』と呼ばれている。
「俺は嫌だ」
その時、音無が言った一言でその場が固まった。
「貴様ーーーー!ゆりッペに歯向ホゲ!?」
『野田ぁああ!』
ゆりは何処からか分からないが椅子を野田の顔面に当てた。
「ちょ、ゆりッペやり―――」
「尊い犠牲だわ」
「いやいや死んでいないからゆりッペ!」
野田は再び眠りについた。
「音無君何で?」
「俺、そんな派手な趣味じゃ無いんだ。それにさ、そんな事やってさ何の得になるっていうんだ」
「貴様おう゛!!」
今度は正方形の20cm位の金庫を顔面に食らった。
『・・・・・・・』
「さあ、仕切り直して音無君。やりましょうよ」
「嫌だ」
これには困った。断られた。どうしよう。
ゆりは考えた。どうしたら彼が入ってくれるのか。
「・・・・・、音無君」
「何だゆり」
「じゃんけんしない?」
「じゃんけん?」
彼女は脳をフル回転させた結果が、これだ
1・2・3!
「そう!じゃんけん!私がじゃんけんで勝ったら私の言う事を聞く!そしてあなたが勝ったら私の言う事を聞く!どうよ!」
『・・・・・・・・・・・・・・』
「いや、滅茶苦茶じゃん」
「ちっ」とゆりは小さく舌打ちをした。
「じゃあ、こういうのはどうだゆり」
「何?」
「もし、球技大会が遊佐の言っていた通り野球だったら俺は参加する。間違っていたら参加しない、これならどうだゆり?」
「私の情報は間違っていま―――――」
「上等じゃないのよ!音無君やってやるわよ!」
この時、皆は思った。
アホだ、と。
翌日
「え~、唐突に言うのも何だが、来週クラス対抗の野球をやる」
「音無君、約束事は守ってね」
「ハイ」
「どうした二人とも?」
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影