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Angel Beats! ~君と~

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第16話 Game start!

「では、校長先生からのお話です」

生徒会長が一通りゲームのルールを話すと校長にマイクを渡した。

ルールは話した通り、18人をクラスから選ぶ。
残りの人は代打、強制交代、応援、救護、という形に別れる。野球部員はハンデとして、後半戦から参加。審判にも廻って貰う。このまま審判をやり続けられる。

「皆さん、手短に話します」
とか言っておきながら話しは30分も続く、というのが大抵の校長。

「正々堂々と戦って下さい。はい、以上!」
『校長先生、ありがとうございました。30分後に試合を開始したいと思います。それまでは自由時間とします』

生徒会長が簡単に述べると生徒達は先生の指示で解散した。





クラス対抗球技大会は8クラスでトーナメント戦を行う。
クラスがこんなに多いのはここの学校が大きいからだろう。グラウンドは第一グラウンド、第二グラウンド、第三グラウンドがある。そこで生徒達は野球をする。

「改めて見るとここ、広いな」
「そりゃあ、学校を合併して合併して合併したからな」
「何回合併したんだよここ」
「ま、ここにはサッカーグラウンドもあるし色々充実してるんよ」
「充実し過ぎだろここ」



SSSメンバーは一足先に第三グラウンドへと向かった。
簡単に言うと交渉する為だ。
結果は勿論、

「認めん」
「ちょっと何でよ!?」
「貴様達はメンバー登録リストには載っていない。それに、何故寄せ集めのチームなのだ?」
「おい、ゆりっぺの言うことを貴様は聞けないのか?」
野田は審判に抗議を仕掛けた。
「聞けないってなら力でおぶ!?」
ゆりは野田の顔面に裏拳をかました。そのせいか、野田は倒れた。

「まあそこはさ、認めてよ」
「この鬼壁と呼ばれている俺が認めるはずが無かろう」

鬼壁、
野球部員から慕われているらしい。
鉄壁の守り、強打者、その顔には似合わない優しさを兼ね備えている。身長は松下五段より少し大きい。
今回は全試合参加せず、本人の希望により審判をやる事になっている。

重苦しい空気が流れる中、音無達はゆりに背中を預けていた。
鬼壁と対等に渡り合えるのはゆりしかいないからだ。

「大人しく応援でもやっているがいい」
「嫌よ」
二人の間柄を形容するかのように、突風が吹いた。

「あう、目が、目が」
「どうした?直井」
「目にゴミが入ったようで、取って下さい音無さん」
「おう、分かった」
「どれ、俺に見せてみろ」
鬼壁はいつの間にか音無の横にいた。

「あ、あんたいつの間に!?」
「まあ、そんな事よりこの子だ。目にゴミが入ったんだっけ?俺に見せてみろ」
「あ、はい」

(かかった、計画通りね。流石鬼壁さんね優しいようで。直井さん後は頼んだわよ)
ゆりは直井に手を振った。催眠術を開始せよ、とのことだ。

「特にゴミなんて――――――」

『さあ鬼壁さんとやら、私達のゲリラ参戦を認めて下さい。なぁに、他のチームはじゃんけんで決めれば良いですよ。さあ認めて下さい』

「―――――――――、分かった。お前達の参加を認めよう」

完全に直井の催眠術にかかった鬼壁はゆり達のゲリラ参戦を認めた。
念のため、ゆりは「私達が参加するとはいいとして元々決まっていたトーナメント戦のチームはどうなるの」と、

「それはじゃんけんで決めれば良い」

確信した。催眠術は完全にかかったと。
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影