Angel Beats! ~君と~
「おい大山デカイ声だすなよ」
大山
「だって、あの激辛麻婆豆腐って言われてたのが『美味しい』な訳ないよ!」
ゆり
「美味しかったわ。麻婆豆腐の食券買って来よう☆」
大山
「江ーーーー!?」
音無
(そういえば椎名・・・・・・・・居ないな・・・・・・)
日向
「ほら、食べてみろよ大山」
大山
「え・・・?でもそれって・・・・・・ボソッ」
日向
「あ?何言ってんだ大山聞こえないぞ」
大山
「だって、それって、間接キス・・・・・」
日向
「は?何言ってんだよ大山」
大山
「それって、ゆりっぺが食べたレンゲだよね」
野田
「ぬぅぅぅぅぅぅあぁぁぁぁぁあにぃぃ!!ゆりっぺのだとぅぅ!?」
日向
「おう!?いつの間に!?」
野田
「ゆりっぺって聞いて呼ばれて飛び出てジャジャジャーン!!」
大山
「うわ、古っ!」
日向
「何勘違いしてんだ?大山、それに野田?」
大山
「え?」
野田
「は?」
日向
「お前らも食いたかったのか麻婆豆腐?」
大山
「違うよ!」
野田
「勘違いをしているのは貴様だ!!」
音無
「いつになったら本編始まるんだ?」
********************************************
第21話 Game start! Part4
誰だか知らないが麻婆豆腐は『激辛』では無く、『美味い』という事が判った。
「なあ、ゆり」
「何?音無君」
結弦はゆりにある疑問をぶつけようとしていた。
試合終了後に抱いたある疑問を。
「何で椎名が居ないんだ?」
そう、ずっと食事中でも気になった事。
「じきに解るわ」
(どういう事だ?)
また新たに疑問が浮かんだ。
食事ならわざわざ居なくならなくても良い。食堂で皆、集まり食べているのに。
独りが良いのならそれはそれで別だが。
「ジジ・・・・ジ・・・・ジジ・・・ジジ」
と妙に不快な音が結弦の耳に入っていった。
辺りを見回したが音の発生源は分からない。すぐに耳に入って来たのだから、せいぜい、すぐそこに在る事は間違いない。
「はい、こちらゆり」
ガチャと手慣れた手付きでトランシーバーをポケットから取り出した。
トランシーバーは大体Iph○ne位の大きさ。お手頃だ。
『ゆりっぺさん、椎名さんのある作戦がうまくいった様です』
「そう、解ったわ」
『こんな事をしてよろしいのでしょうか?』
(え?)
「良いに決まってるでしょ。オーホッホッホッホッーー」
『ゆりっぺさん、悪役の様ですよ。いや、むしろ悪役ですね』
「報告有り難うね遊佐」
ガチャと制服のポケットにしまうと、疲れた様に背伸びをした。
「こんな事ってゆり、どんな事だ?」
「相手を腹痛にする事よ」
「はい?」
「椎名さんに頼んで貰って腹痛にさせたのよ」
「はい?」
何を言っているのか解らない。
だが、外が騒がしい。
「おい!!速く出ろ!!漏れる!!!」
「っぐ!!速くしろよ!!」
「ああああ!?こいつ○○○漏らしやがった!?」
「汚ねぇ!!」
「も・・・・う、駄・・・目・・・・・・後は頼・・・・・ん・・だ」
「馬鹿野郎!!あと、後、ウグ!?」
「辞めろ!!そんな寸げハウ!?」
「あう、もう・・・・・・駄目・・・・・・・」
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!諦めるな!!う゛!?」
「あ、空いた!!」
「ゆり・・・・・これって・・・・・・・・・?」
目を疑う様な光景が目に広がっていた。
男共がトイレの前で異様に群がっている光景を。
こっち(食堂)のトイレは現在、誰も居ない。だが、今すぐ漏れそうだったら仕方ない。
動いたら○○○が漏れる。
待てば漏れる。
どっちもどっち、漏れてしまう。動くより待った方が漏れる確立が減る。
「ええ、そうよ。音無君が考えている通りよ」
「お前、校長の『堂々と戦って下さい!』って言葉忘れたのかよ!?」
「堂々としてるわよ」
「何処がだよ!?」
「手紙で『コレハ呪イノ手紙デス。約一時間後デアナタ達ハ腹痛ニナリマス。死神。』って送ったわ」
「スポーツマンシップは何処行った!?」
「べっつに。そんなの関係無い!!それに校長は『スポーツマンシップ』なんて言って無いわ」
「っぐ」
確かに校長は「正々堂々と戦って下さい!!以上!」しか言っていない。
だが、スポーツマンシップに則って、何て一言も言っていない。多少、屁理屈かもしれないが、ゆりの考えだろう。
「さてと、次は最終決戦か・・・・・・」
To Be Continued
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影