Angel Beats! ~君と~
『「番外編ゆりっぺ太郎』でこの僕が出ていないと思っているそこの貴方!この僕が脚本を書きました!凄いでしょう。これからは僕のことをクラ――――」
直井
「ふざけるな!!この天使であるこの私が出ていないだと!?音無さんと一緒に傘屋で働きたかった!!!」
日向
「うぉい!!この俺も出ていねえじゃねぇか!!何で山籠り中で小説に出てきていないのに松下五段が熊役として出ているんだ!?理不尽だーーーー!!」
ユイ
「あたしも出てない………」
脚本は竹山さんが書きました。そして、監修(?)が私です。
直井さんと日向さんとユイさんは……単純に忘れてしまいました……。
今回は短めです。というか、短いです。申し訳ありません。小枝さんの水着姿を描くのに本気を出し過ぎて、手が震えて書けない状態に陥ってしまいました。
申し訳ありません!!
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第43.5話 人って見かけによらないよね あの後
(…たしかに私は……本気の恋をしたことがない………)
イケメン男、羽方は現在進行形で初音に木の枝でつつかれながらも考えていた。
隣では他の仲間二人が今までアニキがやってきた嫌がらせについて謝っている。
(女性と付き合って、二股が…いや、十股掛けてそれがバレた時に『浮気?みんな愛してるんだ!!』って言ったらボッコボコにされたっけ?今思ったら良い思い出だよな……)
辛い事、悲しい事は芸人的にはネタに出来る。だが、この男はレベルを越えていた。
そのレベルの基準は人それぞれだが、そのレベルさえも越えていた。
(本気の恋……か…)
全身が真夏の太陽に当たっているにも関わらず無彩色の白。白くなった顔をSSSのメンバーに向けた。
(楽しそうな奴ら――――!?)
途端、全身に電気が流れた。
元々は体に命令の微弱な電流を出すがそれ以上だった。
遊佐に振られたショックさえも上回った。
その電気で羽方は立ち上がった。初音が目を丸くする程に。全身が無彩色だったのがカラフルに、本来の色合いに戻っていった。そして、木の枝を小さい右手から離し瞬(まばた)きをした時にはメンバーのある一人の目の前に立っていた。
「(この気持ち…初めてだ……!!)私と付き合って下さい!!」
それは長くストレートの黒い髪の毛―――
「何言ってんの!?大山君は私のものだよ!!」
だったのだが、関根にカツラを被らされた大山だった。隣で左腕に抱き付いている小枝が羽方に激怒する。
「な何だと!?俗に言う百合か!?」
「私にそんな趣味無い!!大山君は男だよ!!」
「ふざけんな!こーんな可愛い子が男な訳無いだろ!!!」
「現実を受け止めろホモが!!」
「ホモじゃない――――!?」
小枝は両手で大山の頭を上の方向に揚げるとそこには短い髪の毛の大山が居た。
「だがその程度だろ!ショートヘアーな女の子だろ!!」
「大山君は正真正銘の男よ」
SSSのリーダーが口を挟んだ途端、雷が脳天から足の裏までに通っていった感覚がした。
「ば…馬鹿な……!!」
彼は熱い地面に膝まづくとポカンと口を開け、腕に力が入っておらず目は虚空を見ている。
「遊佐さんこの人ホモ?」
この炎天下に、太陽に照らされている全員は哀れんでいる目で放心状態の無彩色の羽方を見ていた。
「どうなのでしょうね、ゆりっぺさん」
作品名:Angel Beats! ~君と~ 作家名:幻影