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00腐/Ailes Grises/ニルアレ

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最初は針を刺すような瞬間的な痛みが、徐々に持続し、まさしく刻み込まれていると気付いた。

「あ…あ…!」

横になっているのも苦しく、肌に纏わりつく衣さえも刺激となり、夢の中と同じようにして蹲る他無かった。
昼間腰掛けていた椅子で眠っていたロックオンはアレルヤの異常に気付いたのか、飛び起きて蹲るアレルヤの背中を弓なりにさせる。
ベッドサイドのチェストに置いてあった鋏でロックオンはアレルヤの服を切り裂く。
背中が露わになると、窓の外から差し込む月の光を浴びて痛みはさらに激しさを増した。

「ああああああああッ!熱い…!痛い…!」
「丸まったら余計痛い、背骨に意識を集中させろ……!」

枕を抱え込ませられ膝立ちになるが、掴む所の無い簡素なこのベッドでは上手く背をしならせた状態を維持出来なかった。
ベッドの上にロックオンは片足を乗せ僕が呼吸を続けられるように首と顎に手を添えるが、アレルヤは唇を噛み締めたまま呼吸が定まらない。
涙が顎を伝った、と思ったが、まだアレルヤの涙は目じりに溜まったままで、顎を伝ったのは薄い唇の皮が破けて出た血だった。
驚いたロックオンはアレルヤの月の光で灼け付く背中には触れぬよう抱き寄せ、腰を据えさせる。

「アレルヤっ血が、唇噛むな!!」

名前を呼ばれ、アレルヤははっとした。
ぽろりと涙が一筋頬を伝う。

「ロック、オン…?」

何故か、それが本当に自分を呼ばれたように感じた。
自分の名前も年齢も、家族も、過去も、何もかも忘れてしまったというのに、今この瞬間で自分が「アレルヤ」だと思ってしまったのだ。
初めて彼に名を呼ばれた。

「ほら、アレルヤ、痛いだろ」

切れた唇から流れた血をロックオンの指先で拭われる。
よしよしと頭を撫でられて、一瞬だけ痛みから逃れられた。

「いたいよ、ロックオン……」

涙が止まらない。
どうしてだろう。
手繰り寄せるように腕を彼に回す。
ぎゅ、と彼の服を掴んで、痛みからもっと逃れようと爪を立てた。

「いいよ、もっとひっぱってくれても。でももう唇は噛むなよ、噛むなら違うとこにな?」

伸びた服の襟ぐりから覗く首を噛めばいいとロックオンは言った。
もう服が伸びてしまうとか、彼を怪我させてしまうとか、考える余裕も無いほどの激痛が襲ってくる。

「――……ッ」

叫び声は消えた。


12.12.18