ジークフリートvsサガ
リーダー対決
ここは、ワルハラ宮殿前。
そこでは、2人の最強の男が対峙していた。
『貴様が聖域のジェミニのサガか?』
『そうだ、アテナのお命をお救いする為、ジークフリート・・・お前には死んでもらう!』
『フッ、面白い!、殺れるものなら殺ってみるがいい!』
『行くぞ!、アナザーディメイション!!』
『ふん、こんな幻影など、この私には効かんわ!』
サガの異次元攻撃を難なくかわすジークフリート。
『今度はこっちから行くぞ!、オーディンソード!!!』
『ふっ、お前こそ、その程度の技で、このサガに掠り傷1つつけることもできんぞ!』
サガも、ジークフリートの技をひらりとかわした。
『・・・さすがは、2つの顔を持つ男、双子座ジェミニのサガよ。前教皇シオンをその手に掛けたほどの男・・・、幼いアテナを殺そうとした男・・・、そう容易くは勝てる相手ではなさそうだな』
『・・・うっ!?』
(グサッ!!)
何気にサガの心を傷つけるジークフリート。
『くっ!黙れ!!ギャラクシアンエクスプロ―ジョン!!!』
星々の砕け散る様をジークフリートに体感させるサガ。
『なんの!ドラゴンブレ―ヴェストブリザード!!!』
ジークフリートも負けじと、サガに技を繰り出す。
2人は互いの技を食らいつつも、ボロボロになりながらも、それでも気丈に立ち上がり、決して倒れようとはしない。
『・・・クッ、こうしている間にも、アテナは・・・・!!』
『私はここで負ける訳にはいかんのだ!ヒルダ様の為にも・・・・!!』
お互い、大切な女性を守る為必死だった。
『なんとしても、ジークフリート・・・・お前のオーディンサファイアを手に入れてみせる!!』
『く、オーディンサファイアは貴様などには絶対渡さない!!』
あの十二宮での戦いで、最後にサガを許してくれたアテナの為に・・・・報いたい!!
心から敬愛するヒルダの為にも、ここで倒れる訳にはいかない・・・!!
それぞれ、胸に秘めた女性への想いに報いる為、2人の男は必死で殺しあった。
そして、極寒の魔女姉妹2人・・・・
それを、見鏡から覗き見ている者がいた・・・・
『キャーv、ジークフリートもサガ様も、どちらも頑張って!!』
『・・・・お姉様ったら、どちらの味方なのかしら・・・・?』
ヒルダとフレアだ。
ジークフリートとサガ、2人にエールを送る姉・ヒルダを見て、妹・フレアは呆れながらも呟いた。
『だって、ジークフリートも、サガ様も、どちらもオトナな魅力があって、フェロモンムンムンで素敵ですものv、どちらか1人だけを選ぶなんてこと、わたくしにはとてもとてもできませんわ!』
『・・・ジークフリートはともかく、サガの方はお姉様が勝手に一目惚れして片想いしているだけですのに・・・』
ヒルダは、聖域の温泉へ行った時に、サガに一目惚れしてしまっていたのだ。
『あぁ・・・ジークフリートも捨てがたいですけれど、サガ様も素敵ですわよねv』
なおもウットリ2人の対決を見つめるヒルダ。
『お姉様ったら、完全にあっちの世界へイっちゃってるわね・・・・』
フレアはそんな姉を呆れて見ながらも、2人の戦いはもちろんだが、それよりもハーゲンのことが心配でたまらなかった。
『・・・ハーゲン、大丈夫かしら・・・・』
『あら、フレア、ハーゲンのことが心配なの?、だったら、彼の元へ行ってみてはどうかしら?』
『そ、そんなの危険じゃない!周りには黄金聖闘士がたくさんいるのよ!もしバッタリ出くわしたりしたら・・・・私・・・私・・・・犯されてしまうじゃない!!』
『ま!、それは大変ですわね!』
『そうよお、こんな美少女見つけたら、聖域には男しかいないらしいから、絶対犯されてしまうわあ!!』
本気で貞操の危機を感じるフレア。
『でも、わたくし・・・・サガ様にでしたら・・・・v』
と、ポッと頬を染めるヒルダ。
『もう、お姉様ったら、ナニをありえないコト言っているのよ!あんなイイ男がお姉様に手を出す訳ないでしょう?、そうね、お姉様だったらきっと、たうらすのあるでばらんとか、きゃんさーのですますくとかがお似合いよ!!』
『なーんですってえ!!あんなのに抱かれてしまうだなんて!!わたくし、自殺いたしますわ!!』
なんだか口々にヒドイことを言っている姉妹だった。
一体、黄金聖闘士や神闘士たちは、誰の為に命までかけて戦っているのか、それを想うと、あまりにも酷すぎる姉妹の暴言である。
が、今この姉妹の会話を知る者は誰もいなかった・・・・
作品名:ジークフリートvsサガ 作家名:れみあ