Miracoloso
wonder1
今日、2月14日…バレンタインデー。
チョコをあげたり貰ったりをする姿を見て泣く人が続出する日…
この日が近付くと、モテない友人(男子)にチョコをくれと脅さr懇願?される。
そんな俺は、獅堂零。生物学上、性別は女。
2月に入ってから、毎日のように脅sお願いされてたチョコ…
【正式には、義理チョコと同志(とも)チョコ】をバックに入れて学校に行く。
「ハァ…あいつら怖ぇよ…チョコゲットするのに必死すぎるだろうが…」
歩きながらお願いされた時の事を思い出し、タメ息と本音がこぼれる。
まぁ、小中学生達(マセガキ共)がいちゃついてた様子を見た時は…
「俺もイラッ☆ってしたけどよ…?(正直、3次元に興味はない…的な)」
独り言をしながら、いつもの通学路を通る。
そう…俺は、俗に言うオタクという分類に入る人種(?)だ。
休日にアニメや漫画を見るのはもちろんのこと、平日は学校で同志(オタク仲間)とアニメや漫画について語る…
そんな日常を過ごしている。
ただ、二次元が好きな同志も…
女子からチョコが貰えたら、と心の中では思っているわけで…ハァ。
そんなことを考えながら、またタメ息をつく。
ヒュゥ…ザァァ…
道の角を曲がると、そよ風が木の葉を揺らすーー
自然に生まれた音に歩みを止め、ハッと我に返り1つ深呼吸する。
そして、脳内を切り替えるため静かに目を閉じた。
目を閉じる寸前のぼんやりとした視界に…
風景が掻き消えるような…そんな気がした。
作品名:Miracoloso 作家名:漣 蒼麒