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アリスマジック その2

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今日は幻想郷中からとある場所へ集まってあることが行われる日だった。
私もその場所に向かった。
その道中、私はある日記を見つけた。
「私の思い出?なにこれ?っ!!これ、魔理沙の日記じゃない。」
そうその本には確かに霧雨魔理沙と書いてあった。
しかし、内容はいつもの魔理沙が書くようなものではなかった。
『12月15日 今日は瑠璃たちと遊んだ。 ポップコーンを食べながら映画を見た。とても感動した。あとみんなでご飯も食べた。裕介はどこか変わった態度であったけど、何かあったのだろうか?』
「これは一体・・・」
聞いたこともない名前。見たこともない人たち。その中におしゃれをしている金髪の少女。それは魔理沙だった。
しかもここは魔理沙の家からかなり離れた場所だし。魔理沙が日記を持ち歩いてなんているはずがない。おかしい。
謎がどんどんと深くなっていく。
私はその日記を携え、また歩き始めた。

「では、皆様集まられたでしょうか?」咲夜がマイクを持ち集まった人々に声をかけている。
「それではこれから、紅魔祭を開催したいと思います。」
観客たちは歓声をあげて祭りの始まりを祝した。
紅魔祭は紅魔館が設立された日に行われる。祭りで人や妖怪たちがこぞって集まる大人気のお祭りだ。
私も毎年行って、パチュリーと魔理沙の取り合いをしていた。
しかし、今日は話があるらしく呼ばれたのであった。
「パチュリー。来たわよ。」
「やあアリス。待ってたわ。」
その後、図書館まで連れて行かれ、ソファーに座らせられた。
「で、何?話って?」
「あなたに魔理沙のことでね。教えて上げようかしらと思ってね。」
そういうと、奥からレミリアが出てきた。
「魔理沙はまだ生きているわ。そうでしょう?パチェ、アリス。」
「レミリア。なぜその話を。」最初、なぜ彼女が知っているのかはわかんなかった。しかし、パチュリーの言葉でレミリアの能力についてもう一度知ることができた。
           ─運命を操る能力─
「そう。私は運命を変えることができる。しかし今回、魔理沙の運命は何者かによって変えることができなかった。なので私は彼女の運命を見ることにしたの。」
すごい能力だ。こんな強いのかこの吸血鬼。
「それでわかったことがひとつだけある。それが、」
「魔理沙はまだ生きている。ということなのね。」
「そうね。もっと詳しく言うと、彼女は外の世界で生きているといったところかしら。」
「外の世界?だって外とは博麗大結界によってつながりをなくしているんじゃないの?」
「アリス。あなたは見たはずよ。彼女が消えたとき魔法陣の中に消えていくのを。」
そうだ。見た。あの時魔理沙を消したのはあの魔法陣だ。
「つまり、その魔法陣がこの世界と外の世界との新たな境界となっているのよ。」
そういうことなのか。
「気づかれちゃったわね。」そこに八雲紫が現れた。
「レミリアの言う通り、魔理沙は今現在外の世界でひとりの少女として生活している。」
「じゃあ、この日記は?」
私はすかさずさっき拾った日記を取り出した。
「これは外で書かれた日記ね。幻想郷にはこんな写真の場所はない。」
「じゃあ魔理沙は生きているのよね。」
「そういうことになるわね。」
嬉しかった。まだ希望が残っているのだ。まだ魔理沙に会える可能性はある。それだけでも今の私には最高の言葉になった。
私はついつい泣いてしまった。
「嬉しい・・・魔理沙は・・・生きている・・・」
すると、レミリアはドヤ顔をしつつ
「では、アリスにはこれから魔理沙を助けに行ってもらうわ。」
「えっ!!そんなことを私がやっていいの?」
「あなたの魔理沙に対する思いは人一倍高いわ」紫も微笑しながら言っている。
「まずは、あなたの運命を変えるわ。それは無事にあっちの世界に辿り着くこと。魔理沙は自分で見つけて助けなさい。」
「それでは、私はスキマであなたを外へ送ってあげましょう。」
そう言うと、レミリアと紫はお互いに能力を使い始めた。
「アリス。目を閉じなさい。」そう言われたので私は目をゆっくりと閉じた。
暗闇の先には光があった。これは希望の光なのか。
「じゃあいってらっしゃい。無事に戻ってくるのよ。」
私はそのままスキマの中へ入っていってしまった。

「あっ一つ言うのを忘れてしまったわ。」
「何よ紫。」
「あっちの魔理沙は能力もない。本当にただの少女なのよ。」
「まぁアリスなら、どうにかするでしょう。」
「死の力を使わないといいけど」

「うぅ。ここどこだ。見た感じ森の中だけど。」
周りを見渡すと一本の道があった。なので私は歩いて行った。
すると。
「あっ博麗神社って書いてあるわ。」
目の前には確かに博麗神社を書かれた石碑が立っていた。
階段を上り、鳥居をすぎると私が思っていた神社とは全然違う景色が広がっていた。
ボロボロになった本殿。地面には落ち葉がたくさん散っていた。
すると、ひとりのおばあさんが上ってきた。
「あら、お嬢さん。初めて見る顔だね。ここに何かようかい?」
「あの、ここに博麗霊夢さんは?」
「はくれいれいむ?一体どんな字で書くのだい?」おばあさんは不思議そうな顔をして答えた。
ここは幻想郷ではない。じゃあここは外の世界の博麗神社なのか。
「おばあさん、すいません。ではここで」
と言って私は東の方へ進んでいった。
「最近の若者は空を飛べるのか。すごいねぇ。」

その夜。森は広かった為出ることができなかった。
「上海いる?」
「ここにいるわよ。」
上海とほかの人形たちは私について来たために野宿が安心してできた。
魔法でベッドを作りたいなんて無理よね。
そう思うと私は上海に頼りっぱなしなんだなって思う。

空を見上げると星が綺麗だった。
魔理沙もこの空を見ているのだろうか。
明日、会えるといいな。
私は空に向けて願いをいった。
「どうか、魔理沙に届きますように・・・」と‥‥。

「ねぇ魔理沙。星が綺麗だよ。ほら、見てみなよ。」
「なんだよ、瑠璃はいつも。まぁたまにはいいかもな。」
私は今日も瑠璃といる。
ベランダで見た空の星は瑠璃の言う通り綺麗だった。
そのとき
キラーン☆彡
「あっ!流れ星。魔理沙、願い事言おう。」
「全く瑠璃は夢を見すぎだ。もう高校3年なんだからもうちょっと現実を知らないと。」
「いいから、ほら。」
「んっ?あれは」なんでだろう。流れ星を見たら頭の中にあった、ある名前が出てきた。
「ア、リス・・・。」
「んっ?誰?それ?」
「いや。なんだか、頭の中から浮かびあがってきたんだよ。」
「まぁいいや。じゃあそろそろ寝ようか。」
「そうだな。」
あの名前は一体なんだったんだろう。
今の私にはそんなこともわからなかった。
しかしなぜだか大切な人の気がした。

今日で夏休みも10日経ったな。
明日は一体どんなことがあるだろうか?

できるならば、そうだな。

今日の夜空には願い事をして寝よう。それは決まっている。

「アリスって娘に逢いたい。」
「魔理沙に逢いたい。」

そして、一日は終わっていくのであった。
作品名:アリスマジック その2 作家名:ベント