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セテゥンタ
セテゥンタ
novelistID. 44095
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ネズミと猫の話

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どうやら、猫はテレビにご執心のようだ。

今日という今日は、あの忌々しい猫に仕返しをしたい。
そこで私は考えた。とって起きの秘策を!!

まずは、あの猫をおびき寄せることから始めよう。
そのために、猫ジャラシを使う。

さぁ、来い!!猫!
穴蔵の前で、口笛を合図に、猫ジャラシを全力で振り回す。

猫は猫ジャラシを目にした途端。夢中で猫ジャラシに猛突進した。
そこで、私は、猫ジャラシと共に穴蔵の中に引っ込む。

穴の中に、猫の顔が一緒に付いてきたため、
すかさず、あらかじめ容易していた、フォークで彼の口を突き刺す。

痛みに我慢できず、猫の目が転げ落ちた。さっそく、私は猫の目玉をボールのように蹴飛ばした。
壁にぶちあったった目玉は、ガラスのように四散し、綺麗なライトエフェクトが残った。

4段ある猫のライフバーが一本削れた。ここまでは順調のようだ。
猫は正気を取り戻し、顔を穴の外に戻した。

やつをもう一度、猫ジャラシでおびき寄せる手もあるが、さすがのやつもバカではない。
私は穴蔵でしばらく考えていると、とてもいい香りがする。この臭いは・・・。

ああ、ダメだ。私の意識が遠のく。
我に返ったとき、私は彼の左手で手首を掴まれていた。

しまった!私としたことが!!
こんな単純な手に引っかかるとは。

私の目の前で、猫がチーズを大きな口の中にほおりこむ。。
糞っ!私のチーズが!!!

そして、私もチーズの後を追って、口の中にほおりこまれた。
私は胃の中に潜り込むと、チーズを迷わず口の中にほおりこんだ!

チーズを奪取すると、私は胃に噛み付いた。
大きな振動を感じる。彼のHPバーを確認すると、ライフバーが1本削れていた。

もう一息だ。私は勝利を確信した。だがそのときだ!!
排水口のようなものに、ものすごい勢いで引き込まれる。

やばい。飲み込まれる!!!
必死の抵抗もむなしく私はその排水口へと引きずり込まれた。

そして、私は流れ流れされ、やっと光が見えた。
光の先は、トイレの排水口だった。

やつめ、私をこのまま、流しきるつもりだな。そうは行くか!!
ネズミは排水口の壁を背に、尻尾へ目掛けて跳躍し、
彼の尻尾を掴むと、私の代わりに尻尾を排水口におしやった。
すると、猫はうめき声を上げながら、トイレに飲み込まれていった。

私は勝ったのか?!いや、まだ安心はできない。
念のため、私は、やつのライブバーを確認した。

どうやら、まだライブバーが一本残っているらしい。
そう簡単には勝たせてくれないということか。

私は部屋に戻り、酸素ボンベとウェットスーツに身を固めた。

そして、鋭利な刃物が付いたモリを持つと、
すかさず、トイレの排水口へとダイブした。
やつにトドメを刺すために・・・!

暗い暗いトンネルの中を、頭のヘッドライトを頼りに、突き進む。
どこだ、どこへ行った・・・

ヘッドライトに二つの赤い光源らしいものが見えた。
これは・・・まさか・・・

気が付いた時には、私は酸素ボンベを奪われていた。
猫の形勢逆転である。

もがき苦しみながら、俺は自分のライフバーを確認した。
さっきまで、イエローゾーンにあったライフは既にレッドゾーンに達していた。

このままでは俺は死ぬ・・・。なにか・・・なにか・・・策はないか・・・・・・
猫が勝利を確信したように、手に持ったハンカチを振りながら、俺を見つめていた・・・

やつにやつにかつ方法は・・・。そうだ。この手があった!!!

全力で下半身に力を込め、膀胱の中身を水の中にさらけだした。
やつの顔色が青ざめた。同時にやつのライフバーも見る見る減っていく・・・

俺は、やつにモリの照準を向けた。終わりだ。猫!!
次の瞬間、猫はガラスの破片のように四散。綺麗なエフェクト光が残った。
どうやら、酸素ボンベも一緒に道ずれに、あの世に持っていったらしい。
いいだろう。それくらいくれてやろう。

これで・・・良かったんだよなぁ・・・なぁ・・・

「おきろってば!!」
「ふがっ!!」

気が付くと俺の目の前には、妹である直葉が俺の目の前に居た。
「あれ?俺は猫を倒して・・・」

「何ねぼけてんのよ!早く起きないと、遅刻するわよ!!」
「なぁ、直葉~」
「何、お兄ちゃん?」

「俺の世界地図、綺麗だろ?」
妹が両手に持った布団に目を降ろす。

「お兄ちゃんのばかあああああああ」
作品名:ネズミと猫の話 作家名:セテゥンタ