君の気持ち僕の気持ち
(綱)「おじゃましま~す。」
(炎)「おじゃまします!」
炎真は、初めて来た山本の家に緊張しペコペコと頭を何回も下げていた。
しかし、山本の家に来て緊張していたのは、それだけではなかった。
炎真は、山本に恋心を寄せていたのだ。
でも、もともと的だった相手。自分の気持ちなんか伝わらない。伝えられないと思っているのだ。
(山)「そんなにかしこまらなくてもいいぜ?狭いところだけどゆっくりしてってな!」
炎真は、その山本の笑顔に、顔を赤く染めた。
(山)「大丈夫か!?」
(炎)「うん。ありがとう。」
(山)「そっか・・・大丈夫なら大丈夫なのな♪」
山本は、そう言ってその場から離れ、二人にお茶を持ってきた。
(綱)「ふ~やっぱり山本の家って落ち着くな~」
その日は、ゲームをしてたくさん盛り上がった。
(山)「こうだ!炎真!」
炎真は、いきなり名前を呼ばれてかなり動揺していた。
(山)「どうした?」
(炎)「い・・・いや。山本君は、教えるのがうまいな~って・・・・」
(綱)「え・・・・」
山本の教え方と言えば・・・・「ここをズバーンとして!ズバババーンでバキューンでうまくいくって・・・」こんな感じでいまだに誰一人理解したことがない説明なのだ。
(山)「いやいや。炎真のテクニックがすごいのな~」
山本は、その炎真の言葉に素で返した。
驚いているのは、綱だけだった。
そして、夜。
(綱)「じゃあね。山本。炎真。また明日学校でね。」
(山)「おう。じゃあな綱~」
綱は、自分の家に帰って行った。
(炎)「じゃあ、僕もそろそろ帰るよ。今日は楽しかったありがとう。」
(山)「いいって。またいつでも来てくれよな。」
(炎)「ところで財布もってどっか行くの?」
(山)「うん。ちょっとそこのコンビニまでな。明日の朝練の朝食。買わないとな」
(炎)「ぼ・・・・僕も行く!」
(山)「え・・・・でも逆方向だろ?水野たちが心配するんじゃないか?」
(炎)「大丈夫。電話しとくから。お願い!」
炎真は、山本とまだ一緒にいたいという思いが、引っ込み思案の性格をそうさせた。
(山)「じゃあ・・・行くか。」
二人は、コンビニの方向に歩いた。
そのとき、上から殺気を感じた。
二人は、殺気を感じ取り危機一髪でよけた。
(炎)「くっ・・・・山本君!?大丈夫!?」
(山)「ケホッ!ケホッ!だ・・・大丈夫なのな。」
炎真は、山本が無事を確認してホッとした。
しかし・・・・
攻撃は、まだまだ続いた。
しかもその攻撃は、山本を狙っているようだった。
山本は、それを巧みに何回もかわした。
(山)「くっ!」
(炎)「山本君!?」
炎真は、どうにかしないとと思い。
大地の力で山本を攻撃しているものを自分のところに来るようにした。
(山)「炎真!」
炎真は、その攻撃の主を引きずり出した。
その敵は、一目散に逃げて行った。
(山)「だれだ?あいつ・・・」
(炎)「多分。ボンゴレを良く思ってない連中だと思う。」
山本の右腕から、赤い液が少し出ていた。
(炎)「山本君!それ!」
(山)「ああ・・・・攻撃かわしているうちに。大丈夫!ほっときゃ治るのな~」
(炎)「だめ!」
炎真は、山本の手を引いた。
(山)「・・・・炎・・真?」
(炎)「怪我をほっといたら絶対にダメ!」
炎真は、バックから消毒液と伴奏子を取り出して、手当をした。
普通の人のなら持ち歩いている事に疑問を浮かばせるところだが、山本は、天然だった・・・・
手当が終わった。
(山)「ありがとう!炎真!」
(炎)「だめだから・・・・怪我とかほっといちゃだめだから・・・・」
炎真は、少し低い声で言っていた。
(山)「うん。ごめんな。ありがとう炎真・・・」
(炎)「早く買って帰ろう。最後まで護衛するから。」
(山)「そこまでしなくても・・・」
(炎)「だめ。山本君無茶するし・・・・怪我したらツナ君達だって心配するし・・・・それに・・・それに・・・・」
山本は、炎真の話を真剣に聞いていた。
(炎)「それだけの怪我でも、さっきの人に僕は、怒りを覚えた。でも、多分それは僕の別の感情・・・多分。いや・・・・僕には山本君が必要だ。」
(山)「・・・俺にも皆必要だぜ。」
(炎)「そうじゃなくて・・・その・・・あのだから・・・僕は山本君の事・・・・好きだ。」
山本は、その言葉を聞き少したってから口を開いた。
(山)「俺もみんなすきだぜ?」
山本は、天然だった・・・・
炎真は、心の中でずっこけた。
(炎)「・・・・・・・」
炎真は、天然には、遠回しじゃ気持ちが通じないことがわかった。
炎真は、山本の腕を強く引いた。
(山)「え・・・・ん――――――!」
炎真は、自分の唇に山本の唇を置いた。
いわゆるキスだ。
少したって唇が離れた。
(炎)「・・・・・山本君?」
さすがの山本も顔を赤く染めていた。
(山)「あ・・・いやその・・・」
炎真は、どっちかというと山本に怒られると嫌われると思っていた。しかし予想外の反応に炎真も恥ずかしくなってきた。
(炎)「ごめんなさい!僕気が動転していたみたいで!」
山本は、ペタンとその場に座り、炎真の服を握っていた。
(炎)「山本君?」
(山)「ごめ・・・・なんか自分でもわからないんだけど・・・・うれしい。みたい・・・」
山本の、うれしい、の言葉に炎真は、びっくりしていた。
(炎)「山本君!それが好きなんだよ!」
(山)「えっ・・・?」
(炎)「ツナ君達をすきとは、また別の好き。」
(山)「そうか・・・・」
山本は、いつもの笑顔に戻った。
(山)「俺は、炎真が好きなのな~」
山本の口からこんなことが聞けると思っていなかった炎真は、うれしさのあまりもう一回山本にキスをした。
しかし、二人とも今回は、そこまで赤くはならず、相手を受け入れるかのようなキスだった。
(山)「よし!今日は泊まって行けよ!」
(炎)「え・・・いいの!?」
(山)「ああ!もちろん。たくさん語ろうぜ。俺もっと炎真の事知りたい。」
炎真は、少し顔を赤くしたが、すぐに戻し
(炎)「僕も、山本君の事もっと知りたい。」
終わり
作品名:君の気持ち僕の気持ち 作家名:mai