魔女と機械
訓練
三日後…
ネウロイからの襲撃も無く、皆はゆったりとした時間を過ごしていた
美緒
「劔、お前は剣は使えるのか?」
劔
「…は?」
劔は特に命令も無く、ただ部屋で何もせずにベッドに寝転んでいると、部屋に突然現れた美緒がそう言った
美緒
「だから剣だ。私達はウォーロックでの戦闘は見ているが実力もまだ分からん。だから訓練がてら劔の実力を把握しておこうと思ってな。今から訓練するぞ。基地の近くに海が見える広場がある。そこで訓練だ。15分でそこに来い」
劔
「…了解」
美緒は劔の返事を聞き、頷いてから部屋を出て行った
劔
「…訓練…か…やった事ないな…」
15分後…
劔はなんとか指定された場所へと辿り着いていた
そこには美緒と芳佳とトゥルーデ、エノールが立っていた
劔
「…遅れたか?」
美緒
「いや、時間ぴったりだ。では始めようか」
美緒はそう言って劔に木刀を投げ付けた
劔はそれを受け取り、四人に近寄る
劔
「…それで?…何をするんだ?」
美緒
「まずは素振り50本だ」
劔
「…面倒臭いな…」
そう言って劔は木刀を片手で振り上げる
そして次の瞬間にはそれを振り下ろした形で静止していた
美緒
「おぉ…」
芳佳
「あれ?劔さん今…あれ?」
トゥルーデ
「すごいな…そんな速さで剣を振れるのか」
芳佳は何が起きたか分かっていないようだが、二人は見えていたようだ
ちなみにエノールは海を見ながらぼーっとしている
劔
「…これを50本でいいのか?」
美緒
「本来ならばそうなのだが…必要なさそうだな。剣で試合でもしてみるか」
美緒はそう言って木刀を構えながら劔を見据える
劔
「…俺は剣を使った事が無いんだが…」
美緒
「いつか使う時がくるかもしれないだろう?その時の為の訓練だ。では…行くぞ!!」
美緒は劔の話を一蹴し、木刀で斬りかかってくる
劔はそれを全て躱していた
劔
「…よっ…ほっ…」
美緒
「劔!躱してばかりではなく斬りかかって来い!!」
劔
「…じゃぁ…」
劔がそう言うと迫り来る木刀を木刀で弾き、美緒は仰け反った
そこに劔は木刀を振り下ろす
しかし美緒に当たる直前に木刀はピタリと止まった
劔
「…こんなものか…?」
美緒
「…お前は本当に始めてなのか?」
劔
「…あぁそうだが」