二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【家三】すること

INDEX|1ページ/1ページ|

 
「好き♡」
「嫌い」
家康が肩肘をつきつつ、笑顔でそう言うと、三成はばっさりと切り捨てた。
本を片手に持ちながら、とてもとても嫌そうに顔を顰めながら。
「受け取ってくれよー」
「五月蝿い。お前の愛は押し付けがましいんだ」
眉間の皺をとかずに答える三成。
「昔は三成が追いかける側だったのになァ……」
ちょっと残念そうに呟く家康に、三成は遂に苛立ちを爆発させた。
「大昔の話を取り出すんじゃない!!家康ゥゥゥゥゥゥ!!!!」
「そうそう、そんな感じ」
対称的に、驚きもせずニコニコと家康は笑んだ。
「……くっ!…調子が狂う…!全てお前のせいだ……っ!」
椅子に腰掛けた状態で、それを揺らしながら家康はまた呟いた。
「そうかもなァ」
「そうだ!」
キッパリと三成は肯定した後、立ち上がった姿勢のまま静止していた身体を曲げて、もう一度椅子に座る。
「……三成はわしが嫌いか?」
「嫌いだ」
「そういえば言ってたな」
話の冒頭を思い出して家康がひとりでに頷く。
「貴様、他にすることはないのか」
「え?三成に愛を囁く意外にか?」
「……気色悪い表現をするな!」
ないな、と家康は一言。
「……うーん、することないなあ」
「どうせ暇で私に話しかけているだけなのだから、他の事をない頭で考えてしろ」
「そんなことはないって……あ、三成」
「……なんだ」
「好き♡」
「嫌い」
作品名:【家三】すること 作家名:涙*