Aに救いの手を_サイレント・キーパー(仮面ライダーW)
「僕もとっさのことだったから何が起きたのかさっぱり分からない。しかし、―――この大剣には、見覚えがある」
フィリップはすぐ横に刺さっている大剣を見る。
車のエンジンを模したような大剣。
見るからに重量があり、見た目以上に重い大剣。
「『エンジンブレード』・・・・・・、っ! まさか!」
翔太郎とフィリップは、幾度とない闘いのなかでこの魔剣・エンジンブレードに出会ってきた。
「僕もこの剣の使い手は一人しか知らない」
そう呟くフィリップの目線の先。この部屋の出入り口には―――、
「・・・・・・・」
狼のように鋭い眼光を放つ赤い革ジャン男が、沈黙のまま立っていた。
作品名:Aに救いの手を_サイレント・キーパー(仮面ライダーW) 作家名:ケイス