紅魔館と適能者外伝~竜の戦士と第7の適能者~ 1
序章-prologue-
虚数空間
次元の海と呼ばれるその空間は、宇宙とは違う意味で無限に広がっている。
ある者は宇宙と宇宙をつなぐ橋と答えた。
ある者はホワイトホールの先にあるものと答えた。
またある者は
忘れ去られし者の終着点と言った。
この空間には全ての概念が存在しない。
まさに“無”
それがこの空間なのだ。
*
「静かね…」
虚数空間を彷徨う一人の女性、彼女がどこの誰で、何故この空間を彷徨っているのかは誰にもわからない…
ただ
ただ一つ言えるのは
彼女の命の灯が、今にも燃え尽きようとしているのだ。
「もうすぐ会えるわ…一人ぼっちは寂しいでしょ…ねぇ…
アリシア…」
女性はそう言うと、静かに瞼を閉じた…まるで、死の待つかのように…
だが、彼女は気づいていなかった。彼女は選ばれいた…彼の…第7の適能者に…
*
M78星雲 光の国 宇宙警備隊本部 隊長室
一人、ゾフィーは外を見ていた、平和な故郷、自分の故郷、光の国を、しかし、その顔はあまり笑顔とは言い切れなかった。それは、最近各地で発生しているマイナスエネルギーによる怪獣の狂暴化だった。
第2次柳星異変から一年後、宇宙は事実上平穏であったが、一月前から各地でマイナスエネルギーが検出されたのだ。そして、そのマイナスエネルギーが、各地の怪獣を狂暴化させている事が分かったのだ。
現在、各地に警備隊員が派遣され、任務にあたっているが、まだ派遣されていない惑星があった。
その名は、地球。
かつて、ウルトラ兄弟が守ったこの星にも、その危険性が出てきたのだ。幸い、まだその情報は出ていないが、事態を重く見た大隊長ことウルトラの父は、勇士司令部から一人の戦士を派遣することが決定したのだ。
そんな事をゾフィーが思い出していると、後ろに気配を感じた。後ろを振り向くと、そこには、セブンによく似た赤い戦士がいた。
「お呼びですか?隊長」
その戦士の声は、まるで歴戦を潜り抜けた貫禄のある声だった。それを聞くと、ゾフィーは、その戦士に今回の要件を話した。
「うむ。実は、君に大隊長から地球防衛の任務を言い渡されている」
それを聞いた戦士は、やはりか、と言う態度で応じた。
「マイナスエネルギー関連か?」
「そうだ。今回は、君の戦歴を見込んで今回の件k決定した」
「そうか…任務なら仕方がないな。その任務、受けよう」
ゾフィーはその言葉に安心すると、ある者を渡した。
「君にこれをやろう」
「これは…!」
「そうだ。君が頼んでいたウルトラブレスレットのカスタムタイプだ。さぁ」
そう言うと、そのブレスレットは戦士の左腕に装着された。
「では、そろそろ行ってくる。では、ジュア!」
そう言うと、戦士はその場を飛び去った。
「頼むぞ…ウルトラセブンレックス」
ゾフィーはそれを見送ると、戦士=ウルトラセブンレックスの名を呼んだ。
*
原作 AKUA(紅魔館と適能者より) 東方project 円谷プロダクション 都築 真紀(とらいあんぐるハート3~リリカルおもちゃ箱~より)
脚本、演出、監督 ピカリーノ1234
紅魔館と適能者外伝~竜の戦士と第7の適能者~
始まります…
*
次回予告
海鳴市沿岸に怪獣が現れた!応戦するCREW GUYSだが、全く歯が立たない。絶体絶命のピンチのその時!遥かM78星雲光の国から、一人の巨人が現れた!
次回、第1話『参上!ウルトラセブンレックス!』
さあ!来週も皆で観よう!
*
オリジナルウルトラマン紹介
ウルトラセブンレックス
外見:初代セブンとセブン21を足して2で割った様な外見
身長:50m
体重:5万t
年齢:1万5千歳
飛行速度:マッハ15
走行速度:マッハ2
水中速度:240ノット
ジャンプ力:700m
所属:勇士司令部
概要:勇士司令部に所属している歴戦の勇士。戦歴だけならウルトラ兄弟とも張り合えるくらいの実力を持つ。今回のマイナスエネルギー騒動を重く見たウルトラの父の命により、地球に派遣される。性格は冷静沈着に見えるが、勇士司令部きっての武人である。
イメージCV:大塚明夫
作品名:紅魔館と適能者外伝~竜の戦士と第7の適能者~ 1 作家名:ピカリーノ0000