二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

スターサインプリキュア☆

INDEX|107ページ/241ページ|

次のページ前のページ
 

「ピーコ、起きて!朝よ!!」
「…。」
「もう!ホント朝に弱いんだから…!」
ドン!
「あー!!中途半端に窓開けてたからカーテンがなびいて時計が落ちちゃった…壊れてないかな…。
ふー、セーフね…。窓閉めとこっと…。」
パタン。
この賑やかなのか騒がしいのか分からない、野木家の朝はいつもこんな感じです。
私の父と母はしょっちゅう喧嘩ばかり。
でも、子供の痴話喧嘩のようなもので…娘の私から見てもしょうもないような喧嘩ばかりです。
父は漫画家、母は絵本作家をしています。
2人とも全然売れてないけど…ね。画風も雰囲気も全く違うこの2人、どうして結婚まで至ったのか私にとっては人生の中でもトップを争う謎なんです。
「おはようー。」
「あら春菜、おはよう。」
「おう、春菜。」
「お父さんったらまた食器割ったの!?今月だけでももう3つ目よ。今までの累計は…」
「う…うるさい!そこ、踏むなよ!」
「はいはい…いい加減食器がかわいそうだわ、今度私が割れにくい素材の食器探してきてあげる。」
「ダメよ春菜、お父さんにはちゃんと学習させないと。食器たちには申し訳ないけど、周りに気を使わないこんなんだから1冊も売れないのよ、漫画。」
「お前…黙って聞いてりゃ…!!」
「はいはいはーい、ストップストップ落ち着いてー。はい、じゃあお父さんはこれね、原稿持って、後ここと、ここと、ここを直せば今日中に出せるわよ。これは着替え、脱いだらここに入れるのよ。
外ではちゃんと前見て歩いてね。あ、横断歩道渡るときはちゃんと左右確認してから渡るのよ。」
「お、おう…。」
「はい、じゃあお母さんは食器の破片処理は私がやっておくから、部屋で絵本の続き描いててね。
学校行く前に部屋にコーヒー持って行くから。」
「いつも悪いわね、春菜。」
そう言って2人は各自自分の部屋へ行く。
「ふぅ…。さてさてお掃除っと。」
私はテキパキ床に散らばった食器の破片を片付けていく。部屋の掃除ももう手慣れたもの。
食事は軽く母が用意してくれているのでそれを食べます。
「いただきま…って何かきたなーい…。」
絵の彩色に使った絵の具がテーブルにところどころに付いている。
多分汚れた手でそのまま食べたんだろうな…。
「ふぅ、もうすこし清潔を心がけて欲しいものね…。」
そう言って私はふきんを濡らす。
朝食にありつけるのはまだもう少し先みたい。