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時計~tokei~
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とある霊術の完全再現 第一話「悪霊」ー後編ー

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パーフェクトリバイバー
とある霊術の完璧再現   第一話「悪霊」ー後編ー

7時55分、ホームルームまであと10分はあった。俺、神崎隼人はいま斎藤さんと二人で屋上にいる。
彼女は俺に話があるといっていた。俺にどんな話があるのかはよく分からないが告白
だったらどうしようかと少し心の中はドキドキしていた。
もし『好きな人はいるんですか?』と聞かれた場合、応えきれず沈黙だけが残ってしまうと
思うだけでもゾッとする。
逆に『好きです付き合ってください。』と言われて。間もなく『付き合いましょう。』というと、いかにも言われるのを待っていたと思われ嫌われるだろう。
っていうか俺あの子タイプじゃなn(ry
俺は質問されたら0.5~1.0秒くらい間を空けて嘘をつかずに応えようを心に決めた。そして
彼女はしゃべりはじめる。
この時の俺の心臓は破裂しそうなくらい高鳴っていた。
「単刀直入に言う。」
「はい」
「君の後ろに霊がいるぞ、知ってたか。」
「もちろん知ってますよ。」
俺は彼女が言っていることがジャストに当たっていたため少しパニックにおちいっていた。
(なんで斉藤さん霊がとりついていることしってるんだよ!っていうかなんでおれ知ってますなんてこたえたんだよぉ!いや正直なのはいいことだけど命に関わるし…)
俺は後ろからくる悪寒を感じた。霊からきている悪寒だと気づくのはおそくなかった。
(あっ死ぬな俺…)
俺はゆっくりと後ろを向いた。霊は黒と青が混ざったようなオーラを出していた。
(やべぇよめっちゃ怒ってるよ…)
俺は殺気に満ち溢れた目でこちらを見ていると思ったがそうではなかった。
なんと霊は涙をボロボロ流しこちらを見ていた。
「なんでいると知っていて無視してたんですかぁぁぁ!!!」
といって霊は俺に思いっきり右ストレートをくらわせた。
おれは2~3mとんで気絶した。
(不幸だ~(涙))

顔に冷たい感触が走った。俺は悪夢を見ていたような勢いで飛び起きた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
起きた俺はうまく状況をつかめていなかった。
「起きたか神崎くん」
といってバケツを持った斎藤千春が立っていた。
そして俺はあたりを少し見渡した。
この時俺はやっと状況を理解して。斎藤さんに問いかけた。
「もっといい起こし方はなかったんですか?」
「すまんな何回揺すぶってもおきなかったから。」
そして俺はあの霊のことを思い出した。
「あの、俺を殴った霊はどこに?」
斎藤さんは後ろを指差した
「あそこ」
「えっ?」
振り返ると霊はまだ泣いていた。霊は大声を出して俺に飛んできた。
「ご主人~心配したんですよぉぉぉ!」
霊はおれにタックルしてのしかかった。
「うぼぉあ!」
「あっ。すいません」
俺はタックルされたことよりも。この霊が俺のことを『ご主人』といっていることに疑問
をもった。
「あの…幽霊さんなぜ俺のことをご主人と呼ぶのですか?」
「そのことなら私が話そう」といって斎藤さんが倒れている俺を気遣って手を差し伸べた。
俺は斉藤さんの手を握り、立ち上がった。

斉藤さんはわかりやすく俺にこの霊のことを教えてもらった。
「この子の名前は幽子、君の守護霊だ」
「幽子ですよろしくお願いします。」
といって幽子はポーズを決めた。
「お…おぅ」
俺はなんで幽子が俺の守護霊になったのかが疑問に思った。
「幽子さんあなたはなぜおれの守護霊になったのですか?」
「あなたが不幸だから(笑)」
この時、俺は心に矢が刺さったような痛みを感じた。
「この娘は私の相談にいつものってくれてな、あるとき私は幽子に『悩みはないの?』
ときいたんだ、そしたら幽子が『私のご主人がちっとも私に気がついてくれないんです。』
といったんだ、だから私は今日、神崎君に話しかけたんだ。」
「いやぁほんとにすいません。」
おれは二人にぺこりと一礼をした。
「んもぉ、ずっと無視してるなんて考えられません。」
幽子はハリセンボンのように顔をふくらませた。
「いやぁほんとにごめん。」
俺はなぜ斉藤さんが霊が見えるのかが疑問におもった。
「斉藤さん、なんで霊が見えるんですか?」
「生まれつきだがなにか?」
「なんでもないです。」
斎藤さんは少し声をでかくして喋り始めた。
「すまんが二人に協力して欲しいんだが。」
「え?」
俺と幽子の声がきれいにハモッた

ホームルームのチャイムが学校中に広がる。俺たちは席についていた。担任の小萌先生
が教室に入ってきた。俺は外を眺めながらさっき斎藤さんからいわれたことを思い出す。
『すまんが二人に協力して欲しいいんだが。』
『え?』
『吹寄さんはしっているな神崎くん。』
『同じクラスの吹寄制理ですよね。あの娘がどうしたの斎藤さん?』
『彼女、悪霊にとりつかれてるようなのよ。』
『マジですか!』
また幽子とかぶってしまった。
『っていうかなんで俺は幽子が見えてその悪霊がみえないんですか?』
『多分、霊力が少ないんだろう。』
『霊力?』
『話すと長くなるから後でな。』
『はぁ…』
『今日の放課後○○○ビルのうら路地に吹寄さんをよんでるから。16時時30分にきて、神崎君、その時に霊力をおしえてやるから。』
『了解です』

実際、俺は霊を信じてなかった。でもこんな体験をしたら信じるしかないよな。と思いながら
視線を吹寄の方に視線を送った。すると滅多に首筋を触らない吹寄が首筋をさすっていた。
(やっぱり霊が…)
すると、となりの土御門と青髪のペアが大声で
「小萌先生ぇ!ザキやんが吹寄さんをずっとみつめてま~す。」
と言った。
小萌先生は涙目でこっちを見ていた。
「いやぁ違うんでよ小萌先生。吹寄があまり触らない首筋を触っていたので
怪我をしてるんじゃないかと思って…」
「あれ~ザキやん、なんで吹寄が首筋を触らないことをしってるんだにゃ~?」
「結構、意識してるんやねぇ~」
「神崎ちゃん放課後5連勝するまでスケスケミルミルですよ!」
「ふ…不幸だァァァァァァァ!」
すると机のうえにいる幽子が腹を抱えて笑っていた。
こんなに大声で不幸といったのは何年ぶりだろうか…俺はあまり考えたくなかった。

とある魔術の完全再現 第一話「悪霊」ー完ー