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ジョウイへ

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ジョウイ。
声をかけ、振り返る君はいつも笑っていた。
ふわりと、庭に咲く花のように柔らかい笑顔で。
その姿は時には儚げでさえあったのに、でも決して君は、折れようとはしなかった。

ジョウイ。
ぼくはまた君に声をかける。
でも、今の君は決してぼくを振り返ろうとはしない。
決して折れない花は、決して咲かない花になった。
遠い存在になってしまった。
でも、以前のように風になびくのではなく、頑ななまでに閉ざしてしまった君の心が、いつか誰かに手折られてしまうのではないかと、ぼくには思えてならない。
それでも、君は行くんだろうね。
ぼくから離れて。ぼくやナナミとは違う世界に、たった一人で飛び込んで。背を向けて。
それでぼく達を守ろうとしてる。
そんなことをされたって、ぼく達が喜べると思うの。
いや、君はそんなことはきっと考えてないんだ。
ぼく達の感情なんて考えず、最善の手段を勝手に選ぼうとしているんだ。
ぼくはそんな君を、恨むよ。心から。

でもジョウイ。君は折れない花だから。
君が進む道を進むと言うのなら、ぼくはためらいはしないよ。
君が進む道を、ぼくはなにをしてでも遮ってやる。
君はぼくという存在を、なにも、なにもわかっちゃいない。わかろうとしない。
だから、分からせてあげるよ。
ぼくは君を止めるために、もう、立ち止まったりしないんだって。

ジョウイ。ぼくは君が、大好きなんだ。
だから、ぼくは必ず君を、取り戻すんだよ。
作品名:ジョウイへ 作家名:日々夜