二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

らんま 原作沿いコメディ

INDEX|1ページ/1ページ|

 
1、週末のプール

「プールう!?」

そのワードを耳にして、乱馬の顔はわかりやすく歪む。

「なによ、いいでしょ。この夏こそ泳げるようになりたいの。協力して」
「あかね、お前。一夏で泳げるようになると本気で思ってんのか。自分の不器用さを自覚するのもまた大切な……」
「うるさい、黙って協力しろ!!」

どっかん。

あかねのアッパーにより、乱馬の体は天井を突き抜ける。


ーーーーーーーー
ーーーー
ーー

「あれが人に物を頼む時の態度か」
ほんとに可愛くないやつ。

ぶつぶつと文句を垂らしながら、乱馬は味噌汁を口に流し込む。

「あんたが悪いんでしょ」

2人のいがみ合いはいつものことだ。ちゃぶ台を囲みながら、他の面子は黙々と食事を進めていた。しかし、あかねの主張が2人でプールに行きたい、ということだと気づいた早雲がノリノリで話に割り込む。

「いいじゃないか、乱馬くん。2人仲良くプールだなんて恋人らしくて」

バシバシと背中を叩かれ、乱馬は迷惑そうに早雲を睨む。
視界の端でパンダが「ヒューヒュー」と書かれた立て札を掲げているのが見えた。

とりあえず、このふざけた父親を一発殴る。

「なによ、そんっなにプールに行きたくない訳?」
「プールに行きたくないんじゃなくて、あかねと行くのが嫌なんだい」

ばしいっ。

「よくわかったわよ! そんなに私が嫌いなのね! しつこくてすみませんでした!」

「いや、ちょっと、そういうんじゃなくって、」

言葉の綾に気づき、乱馬は焦って弁解するものの、あかねは聞く耳も持たずその場を後にした。

「らーんーまーくーんー」
「ひいいっ」

早雲の顔が般若と化し、どこからともなくドロドロ、と効果音が聞こえてくる。悲鳴を上げる乱馬をなびきがじろりと睨んだ。

「乱馬くん。あれはさすがに酷いわ。なんであかねと行くのが嫌なのよ」

「だって、なびきも知ってんだろ? あいつのカナヅチはどうやっても直んねーんだよ。無駄に期待させてガッカリさせるよりはこうやって……」
「つまり面倒くさいのね」
「……」