二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【絶園のテンペスト】※BLなし

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 


チュンチュン....
小鳥が朝を告げに来たのか僕を起こすように鳴くと新しい木に飛んでいった。

「ふわぁぁ...もう朝か..」

僕、滝川吉野は目を擦りあくびをする。

「さてと、着替えないとな。」

そうベッドから上体を起こしたときに途端に頭に痛みが走った。
ズキッ...!

「痛ッ...」

僕は頭を押さえ顔をしかめた。
ガチャッ...
軽やかなようで何か重たげを感じるドアの開く音がした。
僕はふいにドアの方に振り向く。
するとどこかでみたことがあるようなないような赤髪の男が入ってきた。

「起きていたか。よく眠れたか?」

僕はその声でやっと分かった。

はじまりの樹
絶園の樹
姫宮
魔具
鎖部一族
富士山麓
ハムレット
テンペスト
シェイクスピア
不破真広

そして
不破愛花。

「ッ..!」

僕は目を見開いて片目を押さえ真っ直ぐと前を見つめた。

「左門...さん..?」

僕は小刻みに震えながら男を見つめる。

「思い出してくれたか...そうだ。」

僕はこの震えが喜びなのか驚きなのか憎しみなのか分からず、
目の前がユラユラと陽炎で揺れ、そのまま倒れた。

「一体これは夢...なのか?」

吉野さん、吉野さん、よーしーのーさん?

遠くからかすかに聞き覚えのある少女の声が聞こえた。