とある日のサニー号の事件簿
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とある日のサニー号の事件簿
事件だ。
事件が起きた。
それは、ものすごく穏やかな日の事。
サニー号は順調に航海を続けていた。
が。
突如、それは起きた。
「うっああ~~~~踏んだ~~~!!!くっせ~~~!!」
「ん??どうしたチョッパー??」
甲板のすみっこから、チョッパーの叫び声と、ウソップが駆け寄る声が聞こえた。
「ウソップ~~!!みでくでよごれ~~!!」
「うっわ!!チョッパーきったな!!えんがちょえんがちょ!!」
なんだなんだと甲板にいた全員がよってくる。
そこには、半分涙目になったチョッパーが足を抱えて叫んでいた。
なんと。
そこには。
大量のうんこが…
「ちょっ…!!なにこれどういうこと!!!」
ナミが真っ先に男のクルーを見渡す。
「はぁあ!?俺じゃねえよ!!」
ウソップは慌てて手のひらを前に出してぶんぶん振る。
「ロビン~~おで臭いよ~~どうしよ~~」
チョッパーが涙目でロビンを見上げる。
「そうね、チョッパー、一緒にお風呂入りましょ」
ロビンがすっとチョッパーを胸に抱きしめ、風呂へと歩き出した。
その後ろ姿をぐぬぬぬぬと悔しそうに見るサンジとブルック…
「しっかし、これはどういうことよ。見たところ鳥とかでもなさそうだし…」
ナミがキョロキョロと周りを見渡す。
「…これは…犯人はこの中に居るということね…」
「「「ええええええええええええええええ!?」」」
いっせいにキョドる男達。
「そ、そんなわけねえだろ!?そ、そりゃあ立ちションは気持ちよくてするかもしれないけど、サニー号にはちゃんとトイレだってあるし…」
ウソップが慌てて弁解をはじめる。
「ウソップ、あんた怪しいんじゃない?第一発見者が怪しいってよく言うじゃない。」
「あ、あほか!!第一発見者はチョッパーだろ!!」
「バカね、あんなかわいくて小さなチョッパーがあんな大量にするわけないじゃない!!」
「い、いや、あいつだって大きくなるし…」
ぎゃあぎゃあ犯人騒ぎが始まる中、他のクルーたちも分析を始めた。
「やれやれ…そんなん誰だっていいじゃねえか…くだららねぇ」
「くだらないだと!?衛生状態が悪くなれば、飯にだって悪影響が…!!」
「あぁ!?ならお前が片付けろコック。俺は嫌だからな。」
「は!?おめえじゃねえのかマリモ!!トイレ行くのめんどくせえっていつも立ちションだもんな!!」
「俺だって昼寝の場所を汚くする趣味なんかねぇよ!!なんだぁ!?やんのか!?おぉ!?」
「上等だ、こっちにこい!!」
二人のいつものドタバタ喧嘩が始まる。
「…ヤレヤレ、あいつらはいつも元気だな。」
「そういえばフランキーさん、あなた、そっちのほうはどうなってるんですか?」
「俺はサイボーグだから、自分の中で循環させてるんだぜ。そういうブルックはどうなってんだ?」
「私は骨ですから、ボーンとはいけませんよ骨だけに~!!ヨホホホホホホホホー!!」
「でもお前食ってるよな… まったく、不思議な生き物だぜ。」
「…と、なると… あとは…」
そこで、全員の視線が一点に注がれる。
そう。
あとは、容疑者は一人しかいないわけだ。
「~♪~~♪♪」
あらぬ方向を見て、冷や汗をかいて、離れた場所でできもしない口笛を吹いている人物が…
「「「「「「ルフィ!!!!!!!!!」」」」」」
「ト、トイレ開いてなくて、でも飯食いすぎて、その…」
「あんたが片付けなさいよ!!!もう二度とすんな!!!」
ナミがすごい表情でルフィの耳を引っ張る。
「お前今日の夕飯は抜きだ!!反省しろ!!!」
サンジもものすごい剣幕で怒鳴る。
「わ、悪かったって、今度はちゃんと海に落ちるように…」
「「「「「「トイレでしろ!!!!!!」」」」」」
今日も、サニー号は、平和だった。
2013.08.06
きちゃない話になった(´・ω・`)
作品名:とある日のサニー号の事件簿 作家名:碧風 -aoka-