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貴方のために

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~木日前提花日~
(木吉のために花宮の言うこ
とを聞く日向)
※日向君かわいそうになっ
てます。
※木吉が出てきてない
※花宮がなかなかにゲスい
※幸せじゃない









あの時からだ…
歯車が狂いだしたのは。


《ぐ、ぁぁぁぁぁ・・・!!!》


会場中に悲痛の叫び声が響く
俺たちが1年の頃、霧崎第一戦で木吉は膝を壊した。
正確に言うと木吉と同じ無冠の五将"悪童"花宮真によって壊されたのだ。
試合自体は勝ったのだが胸糞悪かった。


俺は足早に会場を出て木吉のいる病院へ向かった。
病院であいつはきっと泣いてるだろう。
悔しくて仕方ないはずだ。
そう思うといてもたってもいられず走り出した。

走っていた俺の横を見覚えのある顔がすれ違う。
黒く誰よりもあくどい笑顔。
忘れるはずもない。




……花宮だ。




木吉の膝を壊した張本人だ。
俺はかまわず通り過ぎようとした。



「あれー…誠凛のキャプテンさんじゃん」


不快な声が俺を呼び止める。


『あ?』


横目で睨むと花宮の口角はニヤリとつりあがった。

「木吉大丈夫?今日はごめんなぁ…まぁ、事故だから許してくれよ?」

なんとも愉快そうに口を開く花宮の胸ぐらをつかんだ。


『大丈夫…?ふざけんな!てめぇのせいで木吉はなぁ!』
「ふはっ、おー…こわ…仲間思いでいいねぇ…」
『なにが面白いんだよ!こんなことしやがって!』
「面白いねぇ…大事なものを壊してやると絶望してる顔が見れるからなぁ…」
『なんだと…!木吉が、木吉がどんな思いでここまできたか!』
「そんなの壊れればガラクタじゃねぇか、バァカ」
『クソ野郎が…っ!』


いっても無駄だと思い俺はつかみかかってた手を離し、病院へ向かおうとしたとき


「なぁ…日向。俺のもんになっちまえよ」

『は…?』


意味がわからない。

「お前…木吉のもんだろ?」

『…だったらなんだよ』

正直ドキッとした。俺は木吉と付き合ってる。
何でこいつ知ってんだ?

「何で知ってるのか?んなことはどうでもいいだろ?」
『なにがいいたいんだよ。』
「俺のもんになれば木吉にはもう手出ししねぇよ」
『だれがてめぇのいいなりになんか!』
「木吉がどうなってもいいの?大好きな木吉が」
『この・・・っ!!!』

このゲス野郎…!
俺が揺らいだのを見て花宮はいっそう悪い笑みを浮かべたあとスキだらけになった俺を後ろへ押し、しりもちをつかせ、顎をすくった


「なぁ、日向…もう一度選ばしてやる」



やめろ、言うな。



「木吉がどうなってもいいか、

それとも…

俺のもんになるか」



俺はいいなりになってしまうのか。


木吉の笑顔が脳裏によぎる。


もう傷ついてほしくない。


罪悪感という重い罪を感じながら


俺は花宮の背中へ手を回した





end
作品名:貴方のために 作家名:日向夏