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最終回の感想と、2期嘘予告と、活動日誌2の感想

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残った凛ちゃんと似鳥。
凛ちゃんは似鳥に話しかける。
「似鳥……、いや」
照れくさそうに頭のうしろに手をやって横を向く。
けれども、その眼をふたたび似鳥に向ける。
「愛」
名前で呼び直したのだった。
驚く似鳥に、凛ちゃんは告げる。
「明日から、また練習に付き合えよな」
似鳥は顔を輝かせる。
「はい! 凛先輩!」
……うおっとー、ここに来て、凛愛フラグですか。
というか、凛ちゃん、天然ひとたらしはやめておいたほうが……。

岩鳶高校水泳部男子四人が会場を外から見ている。
「また来年来られるかな」と真琴が言うと、「来てもらわないと困りますよ。今度は僕がリレーで綺麗なバッタを披露するんですから」と怜が言う。
それを聞いた三人は笑う。
遙は告げる。
「大丈夫だ。きっと来られる」

場面変わって、あの桜の樹の下に遙さんが小枝で書いた「For the Team」の文字。

それから、「水は生きている」という遙さんのナレーション。
それがエンディングへと続いていく。
最終回の特別エンディング。
岩鳶高校水泳部のシーンがいくつか流れたあと、白ラン姿の凛ちゃんが岩鳶高校の校門のまえにあらわれる。
そのあと、教室へ。
凛ちゃんは鮫柄学園水泳部のポロシャツを着ている。
松岡凛、と白いチョークで大きく書かれた黒板を背景にして、凛ちゃんは話している。
「初めまして、松岡凛と言います。鮫柄学園から来ました」
無表情で低い声で単調に続ける。
「女みてぇな名前ですが、男です。よろしくおねがい……」
「うーん、なんか違わない?」
渚がさえぎるように不満そうに言った。
「零点。もっとやる気を出してください」
怜がメガネを押さえつつ指導を入れる。
真琴も胸のまえで腕を組み、浮かない表情をしている。
「昔の凛はもっと、こう……」
一番うしろの席に座っている遙さんは大あくびをする。
「さわやかに!」
渚が言うと、真琴は顔を輝かせ「そうそう!」と同意した。
すると、凛ちゃんは手を教壇に叩きつける。
「うっせえな! おまえらがやれっつったんだろ!」
……うん、まあ、昔の凛ちゃんにはやっぱりもどりきれないんだよねー。
しょうがないよね、うん。
そのとき教室の戸が開けられ、江と似鳥が姿を見せる。
「ちょっと! なに遊んでるの!」
「もう合同練習始まりますよ」
江は凛ちゃんをじっとぬらむ。
「お兄ちゃんもふざけてないで」
凛ちゃんは頭のうしろを掻く。
「わーってるよ!」
……この松岡兄妹のやりとり、微笑ましくて好きです。
「じゃあ、行こうか」
そう明るく呼びかけて真琴が立ちあがる。
「前回の合同練習の雪辱戦です」
そう言いながら、怜が立ちあがる。
「美しいバッタを見せてあげましょう」
凛ちゃんはその言葉を受け止め、言い返す。
「言ってくれるじゃねぇか、怜」
……おお、「怜」呼びですか!
打ち解けたんだねー。良かった良かった。
「こっちこそ見せてやるよ。鮫柄の最高のチームを!」
「じゃあ、勝負してみる?」
渚が無邪気な笑顔でウィンクする。
渚の明るさには本当に、みんな助けられたよねー。
「おまえらには負けねぇぜ。こっちは世界が目標だ」
そんなみんなをよそに、遙さんは頬杖をついて寝ている。
「ハル、なにしてんだ、行くぞ」
そう呼びかけられて、遙さんは立ちあがった。

校庭を駆ける岩鳶高校水泳部男子部員四人プラス凛ちゃん。
凛遙は三人のうしろを走っている。
遙さんは隣を走っている凛を横目で見る。
「親父さんの夢、追いかけるのか?」
そう凛ちゃんに問う。
凛ちゃんはまえを向いたまま答える。
「いいや、親父の夢じゃねぇ。今はオレの夢だ」
その眼には強い意志、その横顔には笑みが浮かぶ。
……ああ、もう、遙さん、凛ちゃんが可愛くて可愛くてしかたないだろうな!
凛ちゃんはその笑顔を遙さんに向ける。
「そういうおまえはどうなんだよ、ハル!」
そう問われて、遙さんは「俺か……」と戸惑った表情をし、けれども、やがて微笑む。
「俺は」
笑顔を空へと向ける。
そこには綺麗な夏の青空が広がっている。

そして、部室。
そこには、地区大会のリレーのあとのリレーメンバー四人プラス怜の写真が貼られている。
凛ちゃんは子供のころのような全開の笑顔。




さわやかな終わり方でした……!

でも、一回目見たときは、うーん、凛ちゃんがキャラ崩壊しているような気がしました。
凛ちゃん、個人戦ではボロボロで、速いんだか速くないんだか、わからないし(だから、リレーのときに、みんな「速い」ってフォロー入れていたんだと思う)。
乱暴な態度を取ることがあっても実は優しいキャラなんだと思っていたのが、ただの乱暴者であるような気もして……。
挫折を味わって、性格変わったようで、でも、子供のころにもどったような、もどっていないような。
どっちなんだっていう戸惑いがありました。
前回のラストで凛ちゃんが鮫柄学園のリレーのメンバーをはずされた時点で、凛ちゃんが岩鳶高校のメンバーとしてリレーに出ることも予想しました。
そのための初心者怜ちゃんなのかなーって。
凛ちゃんと怜の専門というかリレーにおける位置が同じで(凛ちゃんはフリーで個人戦出てるのでフリーでリレーに出てもおかしくないのにバッタで練習してるし)、怜は自分がまだ始めたばかりで他のメンバーの足を引っ張っていると自覚している。
交代可能なポジションであるので、そのための布石なのかな、と。
でも、そんなことしても失格になるだけだし、と思って、予想はしたけど、ないだろうなと判断しました。
純粋に、全力でぶつかって、成績をあげてほしいという想いがありました。
しかし、そうならなくて、無理矢理な展開に持って行くために、凛ちゃんがボロボロにされた気がして、複雑な気分でした……。
まあ、でも、そのあと、いろいろ考えて、凛ちゃんの味わった挫折は本当に大きいものだったと思うし、描いた夢が大きすぎて叶うかどうか不安になってあたりまえで、一流選手でも伸び悩む時期はあっただろうし、その期間だったと思おうって。
原作小説の後書きに「将来、天才と呼ばれるスイマーたちが、まだ目覚める前の物語」とあるから、複数形なので凛ちゃんも天才と呼ばれるスイマーになるんだろうなって安心できます。
だけど、そんなの本人知らないし、私もその後書きがなければ、凛ちゃんに方向転回を考えたほうがいいかもって言いたくなりそう。
でも、方向転回を考えたほうがいいかも、と言うかもしれないけど、方向転回を考えるべきだとは言わないな。
それは本人が決めることだから。
本人がちゃんと現実を知って、挫折を味わって、このまま続けても傷が深くなるだけかもしれないってわかったうえで、覚悟して挑むのなら、いいと思う。
人生は案外軌道修正のきいたりするものなので。
最初に思い描いた目標に手が届かなくても、幸せになる方法はあると思います。
最後に、凛ちゃんが世界が目標だと言い、今は親父の夢ではなく自分の夢だと言ったこと、素晴らしいと思います。
素直に応援したいです。
そう考えて二回目を見ると、自然の流れのように感じ、凛ちゃんの心情も伝わってきて、その流した涙も綺麗で、本当に良い最終回だったなと思いました。