艦これM-1グランプリ
「今日はなんの日? 子日だよー」
「「せーのっ、ふたり合わせて」」
「那珂ちゃんだよー」
「那珂ちゃん関係ありませんよ!? ……まあまあ、我々『青子』というコンビ名で、漫才をやらさせていただくわけですけども」
「あのお汁粉みたいなやつかー」
「それは漫才ではなく、ぜんざいです!」
「そうなんだー。ところで話変わるけどさー」
「はい」
「ぜんざいの話から漫才の話に変わるけどさー」
「ぜんざいの話の方がメインみたいに言わないでください!」
「なんでコンビ名『青子』なの? なんで『子青』じゃないの? ねえ、なんでなんで?」
「それは、単に語感が良かったからで……」
「しかも、これ『あおこ』って読むんだよね? 子日の子は『ね』って読むのに」
「まあ、それも語感というか……」
「もー、君とはやってられへんわー」
「早いです! まだ漫才始まったばかりです!」
「もー、立ってられへんわー」
「床に寝そべり出した! フリーダム過ぎるボケに青葉、びっくりです!」
「どうせ子日はおまけ扱いなんでしょー。青ちゃんがひとりでボケもツッコミもやればいいよー」
「無茶言わないでください!」
「皆さーん! あーちゃんが今から面白いこと言いまーす!」
「Perfumeにいる人みたいな呼び名になりましたね!? 繰り返す、このポリリズムって感じですか!?」
「あーちゃん、おもしろーい! 居酒屋で酔っ払ってるおっさんくらいおもしろーい!」
「褒めてるんですか、それ!? ほらほら、いいから立ってください。お客さんもいっぱい来てるんですから」
「はいはい、しょうがないなあ。あ、そうだ! 子日、今から面白いモノマネしまーす」
「へえ、得意なモノマネがあるんですか。これは期待大ですね!」
「僕、ミッ○ーだよ。ハハッ」
「やめてッ!! せめてピカ○ュウにして!!」
「観客席のみんなー、子日だよー!」
「…………それだけ!? マイク持って観客席の前まで行って、それだけ!? まるでノープラン!」
「私のわがまま、許してくれてありがとう! 幸せになります!」
「白いマイクを床に置いた!? そのネタ古過ぎますよ、子日さーん!?」
「那珂ちゃんのことは嫌いになっても、子日のことは嫌いにならないでください!」
「謎の那珂ちゃん推し! 本当は那珂ちゃんとコンビ組みたかったんですか!?」
「……ううん、そんなことないよ。子日の相方はひとりしかいないよ」
「えっ」
「子日の相方にふさわしいのは、っちゃんだけ!」
「名前を無理に略そうとし過ぎて、まともな発音になってないですよ!?」
「我が『っ子』は永遠に不滅です!」
「もういいですよ!」
「「どうもありがとうございましたー!」」
作品名:艦これM-1グランプリ 作家名:タチバナ