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静臨寝物語

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「・・・すぐに煙草吸うのって女に嫌われるよ?」

シズちゃん

枕につっぷしていた折原臨也が
汗で湿った髪に手を入れて
腹ばいに半身を起こしてすぐに潰れる

「・・・痛いんだけど。・・・結構。」
「あん?」
「腰とか。言いたくないトコとかね。」
「じゃあ言うなノミ蟲。」
「言わせて貰うけど。女にあんなヤり方じゃ、」
「女にあんなヤり方するかよ。手前だからだ。」
「へぇ。一応シズちゃんにも常識ってものがあるんだ?」
「手前には言われたくねぇ。」
「シズちゃんに言われたくないよね。」
「ったく。痛ぇなら寝ろ。喋んな。うぜぇ。」
「何それ。労りの気持ちとか無いわけ?」
「あるワケ無ぇだろ。」
「ちょっと。煙草の煙こっち吐くの止めてよ。」
「あぁ悪ィ。ワザとだ。」
「ホント一回死ねばいいよねシズちゃん。」
「手前はさっき一回死んでたけどな。」
「それ俺に対する嫌がらせで言ってるつもり?」
「いや?」
「じゃあその嬉しそうな顔何。最悪なんだけど。」
「そうか。そりゃ良かった。」
「ヨかったのはそっちでしょ。」
「手前もだろ。失神してたじゃねぇか。」
「だからその得意げな顔すんの止めてくれないかなぁ。」
「してねぇ。」
「してるってば。」
「そういう手前こそデレた顔してんぞノミ蟲。」
「何、デレた顔って。」
「手前のその顔だ。鏡見て来い。」
「今、歩けると思うわけ?」
「歩きゃいいだろ。」
「歩けないから不本意ながらこうしてると思わないのかな。」
「手前の都合なんぞ知ったこっちゃねぇよ。」
「ちょっ、煙草の灰シーツに落とさないでよシズちゃん!」
「あぁ?」
「寝煙草は火災原因のかなりの部分をしめてると知らないのかな。」
「寝てねぇからいいだろ。」
「ベッドで吸えばそれは寝煙草なんだけどな。頭悪いの?」
「煩ぇ。黙れ。」
「っていうかさぁ。シズちゃんボキャブラリー無さ過ぎだよね。」
「手前は喋り過ぎだ。ちょっと黙ってられねぇのか。」
「ちょ、煙草の灰!」
「煩ぇな。手前は女よかゴチャゴチャと。口縫っとけ。」
「今のって何気に女性蔑視発言だよシズちゃん?」
「はぁ?」
「っていうか、そんなんだから女にモテないんだよきっと。」
「手前に言われたくねぇ。」
「俺はモテるよ?その気になればね。幾らでも。」
「ハッ、どーせ手前の口車に乗せられたクチだろ。」
「何それ。焼き餅?」
「言ってるイミが解んねぇ。日本語忘れたのか手前。」
「精一杯の虚勢張ってるようにしか見えなくて哀れだよ。」
「手前はノミ蟲だからな。脳ミソもノミ並みってことだ。」
「知らないと思うけどね。ノミって体長の100倍の距離の跳躍するん」
「興味無ぇ。」
「ちなみに高さは60倍も飛べると言われてい」
「興味無ぇ!」
「あーあ。だからダメなんだよシズちゃんは。」
「あぁ?」
「雑学ってのはさぁ。聞いといて損は無いもんなんだよ?」
「手前の知ってる雑学なんざロクなモンじゃ無ぇ。」
「それは無いんじゃない?現に今だって役立ってるわけだし。」
「はぁ?」
「だから。シズちゃん一人なら今頃まだどうヤっていいか知らずに、」
「知らなくても別に不都合なかったがな俺は。」
「最初からゴーカンするつもりだったんだ。わぁ酷いなぁ。」
「誰が誰をゴーカンすんだ。」
「よく言うねぇ?ヒトをゴーカンしといてさぁ?」
「はぁ?寧ろ手前が俺に襲いかかって来たよなノミ蟲。」
「あれ?そうだったっけ?」
「忘れたとは言わせねぇ。」
「いやぁ。シズちゃん巷ではドーテイじゃないか疑惑だしさぁ。」
「はぁ?!」
「だったら俺が昔馴染みのよしみで水揚げしてあげようと思って。」
「・・・そりゃどーもご親切に。涙が出るぜ。全くな。」
「っていうか実はドーテイじゃ無くて俺も驚いたんだけど。」
「手前。そのウワサ流したのもどうせ手前だろうがノミ蟲。」
「あれぇ?ナーンでバレちゃったのかなぁ?」
「ちゃんと訂正しとけ。ノミ蟲はゴーカンされましたってなぁ。」
「オッケー。平和島静雄は折原臨也にハメられましたって流すよ。」
「・・・そのハメられたってののイミを訊きてぇなぁ臨也君よぉ?」
「やだなぁシズちゃんてば。耳で聞こえた通りのイミだよ。」
「やっぱ首折っとくか手前?そうすりゃ世界は平和だ。」
「それは言い過ぎ。俺は世界の紛争地域にまでは関与してないよ?」
「じゃあ世界じゃなく、少なくとも池袋がだ。」
「そういう自分さえ良ければ的な考えが地球を滅ぼすんだよねぇ。」
「手前が滅びろ。つかいい加減寝ろ。」
「横でそんなスッパスッパ煙草吸われて眠れると思う?」
「寝りゃいいじゃねぇか。」
「シズちゃんとじゃ会話が成立しないなぁ。まぁ今更だけどね。」
「なら黙れ。煩ぇ。」
「シズちゃんてさ、女にもそういう態度なワケ?」
「アァ?!」
「すぐ黙れとか煩いとか寝てろとか。自己中過ぎるよね大体。」
「手前が言うと説得力の欠片も無ぇ。」
「俺は自覚あるからいいんだ。世界は俺を中心に回ってるワケだから。」
「死ねノミ蟲。手前は一生死んでろ。」
「日本語になってないよそれ。死んでたら一生も何も生きてないよね。」
「あぁもうホンット煩ぇ。殴るか?頭?潰しとくか?」
「いいけどココで殴ったらシズちゃんのベッドが血の海だよ?」
「あぁそりゃ洗濯が面倒だな。」
「ねぇ洗濯とかちゃんと自分でしてるわけ?あのバーテン服。」
「クリーニング出してるぜ、ちゃんと。」
「あ、やっぱそうなんだ?クリーニング代かさまない?」
「そりゃまぁそれなりに。まぁ必要経費ってヤツだ。」
「ふーん。そこまでして弟君の厚意を大事にしてるんだねぇ。」
「焼き餅か?」
「頭沸いてんのはシズちゃんいつもだけどさぁ。とうとう狂った?」
「手前、いつも幽にからみやがるじゃねぇか。」
「そんな事ないよ。普通に愛してるだけだよ人間の一人として。」
「そうは見えねぇけどな。嫌そな顔すんじゃんか手前。」
「何?俺が?いつ?何処で?」
「いつも俺が幽の事を持ち出すと。手前妙にニコニコすんだよ。」
「そりゃ愛してるから。人間として。」
「他の奴の時とは違うんだよ。ノミ蟲だから自分じゃ気付けねぇだろ。」
「原因と結果が繋がってない。ノミ蟲と気付けないが繋がらないよね。」
「ノミ蟲だから脳みそ思いっクソ小せぇんだろ。ホラ」

ポン、と
平和島静雄の手が
自分の肩口にあった折原臨也の頭を軽く叩き
オー小せぇ小せぇと髪ごとくしゃくしゃ撫で回す

「・・・ちょっと。止めてくれるかなそういうの。」
「デレるからか手前が?」
「さっきからもう日本語可笑しいよね成立してないよね会話が。」
「昔からだろが。」
「まぁ、そうだけどね。ちょ、ホント迷惑なんだけど。」
「眠くなっからだろ。手前こうしてっといつも眠くなっだろ。」
「解ってるなら止めて欲しいなぁ。ホント眠くなる。」
「いいだろ。眠ろ。俺も眠るし。」
「何かなその自己中な理由。」
「いいから。ほら。眠ろ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・ったく。手の掛かる。」
「・・・どっちがだよ。」
「はぁ?手前だろノミ蟲が。」
「静かにしてよ・・・眠れない。」
「もう半分眠ってるだろが。」
「そんなこと・・・無・・・」

スウ
作品名:静臨寝物語 作家名:cotton