二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

りんはるちゃんと真江で、あけおめ小ネタ

INDEX|1ページ/6ページ|

次のページ
 

年始のご挨拶(りんはるちゃんの場合)



元日、午前。
凛は渚や怜とともに七瀬家を訪ねた。
眼のまえに七瀬家の玄関の戸がある。戸の上にはしめ縄飾りがある。
凛はひそかに深呼吸をした。
いつもと違うのは、きものに羽織という格好だけではない。
緊張の面持ちで呼び鈴を鳴らして、しばらく経ったあと、家の中のほうから玄関の戸が引かれた。
敷居の向こうに立っているのは遙だ。
華やかなきものを着ている。
和的な美人なので、よく似合っている。
綺麗だと思い、ドキッとする。
けれども、その気持ちを顔には出さないようにする。
照れくさいし、近くに渚や怜がいるのだ。
「あけましておめでとう」
凛は低い声で言った。
「はるちゃん、あけましておめでとう!」
「あけましておめでとうございます、遙先輩」
渚が明るく弾んだ声で、怜がきりっとした声で、新年の挨拶をした。
「あけましておめでとう」
いつもの冷静な声で遙が挨拶を返した。
「……中に入っていいか?」
そう凛は遙にたずねた。
遙はうなずき、道を空けるように身をひいた。
だから、凛は家の中に足を踏み入れる。渚と怜も続いて家の中に入った。
草履を脱ぎ、廊下へとあがる。
凛は遙の隣を歩く。
少しして、居間に入った。
何度も来たことのある和室だ。
けれども、いつもと違う。
居間には遙の両親がいた。
海外赴任している父親とそれについていった母親が、年末年始ということで帰省してきているのだ。
遙の両親は娘の友人たちが訪ねてきたと知って、凛たちに笑顔を向けた。
だが、凛はますます緊張する。
凛は居間に入ってすぐ、畳に腰をおろした。
正座する。
「あけましておめでとうございます」
しっかりと新年の挨拶をした。
「あけましておめでとう」
遙の両親は笑顔のまま明るく応えた。
凛は胸のうちで自分に喝を入れてから、ふたたび口を開く。
「お嬢さんとおつき合いさせていただいています」
畳に手をついた。
「ふつつか者ですが、何卒宜しくお願い致します」
頭を深々と下げた。

「……凛さんって遙先輩の家に嫁ぐつもりなんでしょうか?」
「細かいことはいいじゃない。はるちゃんのお父さんもお母さんも笑ってるんだからさ」